National Post
『ロックンローラ』のジェラード・バトラーは『ゲーム』も手に入れた
2008
年7月11日
ボブ・トンプソン記
ジェラード・バトラーのファンたちは――そこにいるのはわかっているよ――、感じの良いグラスゴーっ子がどちらの道も進めるということをありがたいと思
う。
バトラーは『P.S.
アイラブユー』や『幸せの1ページ』(ニムの島)で示されたように、甘くチャーミングな役もできる。そして、彼に思わぬ成功をもたらした映画『300』で
強調されたスパルタ王のように、誰にも劣らず人を打ち負かすこともできる。
38歳の彼は、これからの数作ではアクションの最前線に戻って来たようだ。ガイ・リッチーのギャング映画『ロックンローラ』――来るトロント国際映画祭で
プレミアを行うことになっている――では、不動産詐欺に加担するシャバを知り尽くした詐欺師のワン・ツーを演じている。
この秋公開される未来のスリラー『ゲーム』では、スレイヤーズ(殺し手)と呼ばれる血みどろのヴィデオ・ゲームの中で命からがら逃げるトップランクの戦士
ケイブル役を振られた。
OK。大当たりした『300』の後、プロデューサーたちは財宝箱を開けて、この俳優と契約しようとしているにちがいない。そうかもしれないし、そうではな
いかもしれない。
「いいかい、お金はあるにこしたことはない、でもどの仕事でもというわけじゃないんだ。『300』の後にやった最初の2作品は、ぼくが『オペラ座の怪人』
で得たのより少ないんだよ。ぼくがそれをやりたかったからなんだ」とバトラーは言う。
例えば?
「ガイ・リッチーさ。ぼくは『ロックンローラ』で大金を払わせる気はなかったんだ。要するに、ぼくは今も興味のあるものだからやっているのであって、興味
のあることをやりつづけたいなら、必ずしも収入が得られる訳じゃないんだ」とこの俳優は言う。
結局彼は『ロックンローラ』に興奮して、この犯罪スリラーがリッチーを高遠な『スナッチ』の頃の状態に戻すだろうと予想している。
『ゲーム』はさらにどうしてもやらなくてはならない種類の映画だった。たとえ、より過酷な要求が課されたとしても。「ぼくはあれでは、多分200回は爆発
の中を走り抜けなくてはならなかった」と彼は今年初頭のニュー・メキシコでの撮影について述べた。
ある一つの特別な一連のことが今も彼の気持ちを揺さぶる。「ぼくは貧弱な戦闘用のシャツを身に着けていて、ここまでまくり上げてあった」とバトラーは思い
出す。「そして、ぼくの背後で建物全体が爆発するんだ。で、やる前に、彼らはこう言うんだよ。『みんな、肌をちゃんと覆って。それから、少なくとも100
フィートは爆発から離れて』
首を振りながら、バトラーはにやにやと付け加えた。「ぼくは20フィートくらいの所にいたんだ」
彼はそれとか、その他のもっと多くの似たような特殊効果を生き延びた。そして、すべてを考え合わせると、彼は『ゲーム』の結果を観客が見る日が待ちきれな
い。「ぼくがこれまで見て来たものとはてんで違うんだよ」と彼は言う。
その一方で、バトラーはにやりとして、名声と、自分で思っていた以上に彼が知られるようになったということに耐えている。
「ぼくは認められるようになったけど、問題は、ぼくだとわかると、その反応がしばしばとても強いんだ。『300』がああいう作品だったというだけでね、あ
るいは、時には『怪人』はもっとなんだ」と彼は言う。
『怪人』が? 本当ですか?
「『怪人』は大好きか大嫌いか、どちらかの映画なんだ」とバトラーは知らせてくれた。「でも、もし大好きだったら、本当に好きなんだ。そして、とても強烈
で情熱的な反応を何度か目にしたよ」