Sci Fi Scoop
2009 年2月16日

SF アクション物『ゲーム』は最新のテクノロジーに基づく

マーク・ネヴェルダインは Crank 2: High Voltage を公開する所だが、彼には『ゲーム』と題されたすごくヒットしそうなSFアクション物も控えているということにはお気付きかな?

『ゲーム』は(『300』で有名な)ジェラード・バトラーが、死刑囚の監房に入っていて、「スレイヤーズ(殺し屋たち)」と呼ばれるオンライン・ゲームの チャンピオンとなるケイブル*を演じる。ストーリーは マインド・コントロール・テクノロジーが社会規範となっていて、ゲームの「スレイヤーズ」が人間に他の人間を大量にコントロールする能力を与える未来の出 来事である。「スレイヤーズ」のゲームを行なっている者には、ケイブルは人間ボット* *すなわちシュミレーションに過ぎない。しかし、抑圧に抵抗 する者にとっては、彼は社会的隷属のハイテクシステムを覆す鍵となる。
* 2007年9月2日の Gamerflicks の記事によると、この作品でのジェリーの役名は 「ケイブル」から「ジョン・ティルマン」に変わっているはずです。
* *ボット:ネットワーク上で行なわれる対話式のアドヴェンチャー・ゲームなどで、プレーヤーとなるよう設計された自律プログラム


『ゲーム』には、NBCの『ヒーローズ』でピーター・ペトレリの役で一番良く知られるマイロ・ヴィンティミリアと、人気のキラー・シリーズ『デクスター』 のマイケル・C・ホールも出ている。

「近未来では、プレイするために生きるのではなく、生きるためにプレイする」というキャッチ・フレーズはいささか耳につくが、『ゲーム』は単なる脳足りん のアクション映画ではないかもしれない。ジェラード・バトラーが「重層的だ」と述べているということも引用されている。

おそらく『ゲーム』は、単に脳にだけ関わるのではない――多くの者にとっては目を見張らせたり、目を覚まさせるものになるかもしれない。『ゲーム』が最初 の最先端のSFストーリーである一方で、ストーリーの核に関して何と言っても興味深い――しかも恐ろしい――のは、現在開発中の本当に現実のテクノロジー を調べた上で出来上がっているということだ。実際、開発中というだけではなく、現実の世界で使うことを前提に開発されているのだ。フィッシュとかRFID と言えば何か頭にひらめくかい?

「奴は妻と娘の所に帰る必要があり、システムと戦う必要があるんだ。これはコントロールや、我々が日々ますますどのようにコントロールされているかについ ての映画だ。これは今起きつつあることなんだ。我々は本当に山ほどの調査をし、脚本には山ほどの真実が含まれている」とネヴェルダインは述べた。「それ に、これは我々が研究したもう一つの状況であり、ナノテクノロジーについて本を読んでいるし、じきに我々は誰もがコンピュータのように IP を持つことになると学びつつあるんだ。これは本当のことだ、現に起きつつあることなんだ。[監視]カメラがそこら中にあって、ビッグ・ブ ラザー*はますます巨大になっている。我々はこうした ことがどこへ向かうのかということについて、ちょっと恐ろしくなって、(それについての)すげえ映画を作りたかったのさ」
* ジョージ・オーウェルの小説『1984』に登場する全体主義国歌の独裁者。

だから、現代の世の中にがっちりとした根拠を持つ、楽しませてもくれるし、メチャクチャ怖がらせてもくれそうなSF映画に備えるんだ。

未来の恐怖の要因は置いておいて、ジェラード・バトラーのようなスターを主役に据えて、ネヴェルダインが(『クランク』で有名な仲間のブライアン・テイ ラーと)共同監督し、この映画の背後にはたくさん考えるべきことがあるとわかっていたら、『ゲーム』は本当に期待できそうだ。


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