Sacrament Parent

 

2010年3月

 

ジェラード・バ トラーとクレイグ・ファーガソン:

気分はヴァイキング

 

メラニー・ヘイ ムバーグ

 

陽気。とんでもない。スコットランド的。20年以上にわたる友人であるジェラード・バトラーとクレイグ・ファーガソンは、3月26日に公開されるドリームワークスの最新アニメ・アドヴェンチャー『ヒックとドラゴン』でついに大スクリー ンで(まあ、言ってみれば)共演する。

 

彼らの声の型が、とりわけジェイ・バルチェル、アメリカ・フェラーラ、 ジョナ・ヒルを加えて、そのタイトルの本を書いた英国の作家クレシダ・コウェルにより元々考えだされた、神話の地でドラゴンと戦うたくましいヴァイキング たちを生き生きと描き出した。

 

バルチェルが声をあてた10代 のヴァイキング、ヒックを追うアクション・コメディである。彼は英雄的なドラゴン殺しという部族の長い伝統にちゃんとなじめない。彼がトゥースレス[歯な し]という名のドラゴンと仲良くなると、ヒックの世界と仲間のヴァイキングたちーー彼の父で、バトラーが声をあてたストイック・ザ・ヴァースト[どでかい ストイック]、彼のドラゴン戦の教師でファーガソンが声をあてたゴバー・ザ・ベルチ[げっぷのゴバー]を含めてーーがこれまで知っていたすべてがひっくり 返る。

 

同様に、ふたりのホッとなスコットランド人にインタヴューする機会を もって、わたしの世界の30分もひっくり返り、陽気さに満たされた。ここで、バトラーとファーガソ ンーー二人が一緒になるとくすくす笑う小学生に変身し、互いのあけすけなあてこすりと巧みな皮肉を張り合っていた。

 

サ クラメント・ペアレント(SP):脚本もしくはストーリーのどこがそもそも目を引いたのですか?

 

ジェラード・バトラー(GB): クレイグがぼくの親友をやると聞くまではやるかわからなかったんだけど、そうと聞いたらもう矢も盾もたまらなくその企画をやりたくなったんだ。実際、この ファンタスティックな神話的世界に関わり、こういうすごいカリスマ的なヴァイキングを引き受けるのはすごく面白そうだったからね。

クレイグ・ファーガソン(CF): メイクアップなしで演じるから気に入ったんだ。

 

SP: あなたがたのキャラクターについて少しお話しして下さい。

 

CF:わたしがやるのはゴバー・ザ・・ベルチ(げっぷのゴバー)で、とても 魅力的で、わたしそっくりだ。ジェリーのキャラクターは気高くて威厳があり、目的意識があって、現実世界のジェリーとは似ても似つかない。

GB:ぼくのキャラクターは偉大な戦士魂があり、自分の民や村に対する責任 を感じている。彼は伝統とヴァイキングの価値観にしがみついていて、親友はクレイグ・ファーガソンさんのゴバーだ。

CF:彼の下僕みたいなものだ。だからまあ、ジェリーが主人で、わたしが下 僕だね。

 

SP: どうしてスコットランド人をヴァイキングに配役することにしたのだと思いますか。

 

CF:ジェリーは映画スターだから欲しかったんだろうね、そして、わたしは 安上がりだ。だが、われわれはヴァイキングの文学的な伝統の中に偉大な歴史があるんだよ。やつらはやってきてわれわれの娘たちを盗み、その一部は帰らずに ここに住み着いた。だから、スコットランドにはヴァイキングの血がたくさん流れている。

 

SP: いいヴァイキングになれると思いますか。

 

GB:ぼくたちは二人とも大きくて、たくましく、声が大きくて、いやなス コットランド人だと思う。それで、大きくて、たくましく、うっとうしいヴァイキングをやるには完璧な立場にいるのさ。

 

SP: ヴァイキングのどんな面を、日常生活ではご免被りたいですか。

 

CF:わたしは、角のついた帽子を被ることだな。

 

SP: ジェラード、CG処理したスパルタ人を演じるのと、アニメのヴァイキングに声をあてるのとを較べてみていかがですか。

 

CF:君はCG処理 されてないよ、あれはみんな・・・。

GB:どの部分をCG処 理だと思ったのかな。

CF:君の腹筋だと思うよ。わたしはこの男を長年知っているが、腹筋運動を しているのは見たことがない。わからないね。

GB:あれは完全なフォーム・ラテックス・ボディ・スーツだったんだ。だけ ど、いいかい? ものすごい違いはないんだよーーどちらの役も想像力を必要とするんだ。いる筈の世界に実際にはいないんだからね。そこに入って行って、隣 にいる人に話しかけているんだとか、言っていることが面白くてふさわしいものになると信じるんだよ。

 

SP: あなたは何本かのかなり分別ある真面目な映画をなさっています。これは家族向けの企画であるということを肝に銘じておくことは、簡単なことでしたか、難し いことでしたか。

 

GB:おっと。ぼくにはね、クレイグ・ファーガソンの隣に坐っているとき以 外はちゃんとするのは難しくないんだけど、そのときは大問題なのさ。

 

SP:家族にはどこが注目すべき点だと思いますか。どんな感想を持って帰る でしょうか。

 

CF:これは叙事映画的な特質があると思う。でも、面白くて、若者的な視点 もある。だから、広範な年齢層をカバーするから、親は飽きないし、おさない子供たちは年上の子供たちと同じように楽しむだろうね。

GB:すてきなメッセージが隠れている楽しいストーリーだよ。視覚的には、 とてもすごい。ヒックと一緒にドラゴンに乗ってひとっ飛びすると、雲を抜け、海の上を飛び、山の上を越えるんだ。それから、ストーリーそのものが本当に感 動する。彼のドラゴンとの関係、彼の依ってきたるあらゆる伝統と信念に対して戦うんだけど、彼が信じるもののために立ち上がる勇気・・・子供たちにとって は真実と勇気というすばらしいメッセージだよ。自分の直観と才能を信じることを学ぶんだ。他にもたくさんあるけど、クレイグに答えさせることにするよ。

CF:そう。初めは恐れていたものが、君にとって価値のあるもの、あるいは 友人になるかもしれない。始め、若い少年はドラゴンを恐れているが、それにもっと近づくと、友人となる。おそらく、何か新しいことに対する恐る恐るの反応 は、必ずしも的確ではないんだ。それは、若い人たちにとって、とても有用なメッセージでもあると思うよ。

 

SP: では、最後の質問です。明らかに、あなたがたお二人はお互いにとても張り合っていらっしゃいますが、レコーディング中即興でできましたか。

 

CF:わたしたちは、監督たちが脚本から求めていることを与える。だから、 自分たちのためにちゃんとやるーージェリーとわたしは即興をやるよ。その両方があるね。こういうことをやるのは有機的な過程なんだ。

GB:そう。ぼくはスタジオに入る前に、監督たちとすこしやったーー対話の 一部はシーンについて話し合っていて出てきて、即興でやったんだ。それから、時には中に入って、そうするのが正しいと感じて、脚本からはずれることもあ る。でも、ほとんど脚本通りにやったよ。なにしろ、ぼくは即興ではクレイグほど才能がないからね。

CF:逆にわたしは、脚本の台詞はてんでやらなかった。だから、わたしの キャラクターはジェリーのみたいに面白くないんだよ。

GB:おや、まあ。


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