こうしたことでバトラーがレーザー光線療法をやってみるほどにフラストレーションを感じている一方で、少なくともまとまりのない私生活を職業上の危険要素
として正当化することもできる。結局の所、彼の俳優としての成功は他の人間の心に住み着き、何ヶ月かの間役になりきっている能力にかかっているのだ。『ド
ラキュラ2000』『アッチラ』そして新たに公開される『300』ーーこれではスパルタのレオニダス王を演じている
ーーといった現代の叙事詩での等身大以上の彼の役を考
えてみたなら、どうして彼が約束の時間に遅れて駆けてきたり、住まいを改装するのに3年もかかっているのか理解するだろう。吸血鬼が締切りを気に懸けるだ
ろうか? 王がスワッチを較べたりするだろうか?
Sunday Mail.co.uk
2007
年2月11日
ジェラードのスパート・アッタク
血みどろの叙事詩の撮影はスコットランド人のスターに苦しみを残した
フロナ・ヤング独占
スコットランド人のスター、ジェラード・バトラーは新しい映画『300』のために生涯で一番素晴らしい体型になったーーしかし、たいへんな犠牲を体に強い
たことが明らかになった。
37歳の男は歴史的叙事詩の壮観な戦闘場面の撮影で、無数の怪我をした。
ジェラードは述べる。「脚の付け根を引っぱったら、下垂足*になって、6日間片足をドテドテと引き摺って歩いていたんだ。
[* つま先が持ち上がらなくなって、地面を引き摺るように歩く}
「やり過ぎて片方の肩を傷めるし、擦りむくしーー腿は太過ぎた。あんなにやるべきじゃなかったんだ」
『トゥーム・レイダー』と『オペラ座の怪人』のスター、ジェラードはレオニダス王を演じている。彼は紀元前480年に100万のペルシャ人に向かってテル
モピュライでの血腥
(ちなまぐさ)い戦いに300人の強力なスパルタ軍を率いて行く。
映画にはヴィンセント・レーガンとレナ・ヒーディも出演し、フランク・ミラーのグラフィック・ノベルに基づいている。彼の『シン・シティ』も映画になって
いる。これまでで最高に暴力的な映画だと喧伝され、ジェラードは戦闘スタイルと武器をマスターするために何ヶ月も訓練した。
彼は言う。「映画が始まる前に、2人の別々の人と訓練していた。とても気に入っていたが、激しいものだった。ボディビルディングを山ほどやり、剣と槍では
もっとエアロビック的な面があった。
「それが何ヶ月も続いて、撮影の合間にもやっていた。でも、すごく楽しかったよ、特に始めのうちは、ぼくらはみんなかなり熱中したからね。
「ぼくは止めてからはジムに行っていないんだ。しばらくやりたいとも思わない。撮影の後4ヶ月間マッサージ・テーブルの上で過ごしたんだ」
『300』は『シン・シティ』と同じくコミック的な白黒で撮影され、大半は異国風な野外撮影よりも、ブルー・スクリーンの前でなされた。
ジェラードは言う。「モロッコかどこかに休暇に行こうかと思った」