USA Today
2007 年11月8日

初お目見え:『ニムの島』では何もかもが牧歌的

Susan Wloszczyna, USA TODAY

人は島ではない。
少女も島ではない。
だが、『300』の戦士王ジェラード・バトラーと『リトル・ミス・サンシャイン』自身であるアビガイル・ブレスリンを一緒にしたら、『ニムの島』の出来上 がり。
児童書を基にしたファミリー映画で、二人は熱帯のオーストラリアの島に暮らす科学者と元気のいい娘を主演している。
バトラーのジャックは、やっかいなペリカンを寄せ付けずにプランクトンの研究をしている。「ある時、ぼくは腰を下ろしてペリカンに話しかけていた。それか ら奴はぼくの後ろに回って羽をばたつかせたんだ」と彼は言う。「ぼくはカメラでは天使みたいに見えるよ。きっとぼくをついばむか、ぼくの耳を食いちぎろう としてたんだよ」

ブレスリンのニムは動物の仲間たちとつきあっている。アシカのセルキー、ウミガメのチカ、トカゲのフレッドだ。
「わたしはずっとアシカたちと訓練してたの」と獣医志望の11歳の女優は言う。「頭がいいんだけど、何をするか予測がつかないの。だから、どんなことにも 備えてなくちゃね」彼らの牧歌的生活は、ジャックのボートが嵐で遭難すると一変し、ニムはeメール友達でインディアナ・ジョーンズみたいな探検家アレック ス・ローヴァーに助けを求める。彼は実はジョディ・フォースター演じる引きこもりのサン・フランシスコ在住の作家の文学上の分身だった。

バトラーは海洋生物学者を演じればよかったのだが、ブレスリンとフォスターの双方にとり生き生きとしてくる想像上のローヴァーとしての2番目の役にアク ションがたっぷりがあるのを見てとった。「ニムがアレックス・ローヴァーについての本を読んでいると、突然ぼくがアラビアの砂漠で悪党に捕まっていたり、 アフリカの部族民に縛られてたりするんだ」とバトラーは言い、ジャックにはアメリカ訛を、アレックスにはスコットランド訛を使っている。

プロダクションはオーストラリア本土とグレート・バリア・リーフとの間にある北クイーンズランドのヒッチンブルック島に撮影所を造った。「ほんとにね、考 えてみると、とっくに島に暮らしてるのーーマンハッタンに」とブレスリンは言う。「でも、これまでしたことのないことや、これからもしないことをしなくて はならないの。火山の山腹を登るとかね」

バトラーは若きオスカー候補と過ごして楽しんだ。「ニムとパパは最高の仲間なんだ。アビガイルの特別な才能を持たない他の人とは同じようにできなかっただ ろうね。彼女から沢山学んだよ。どんな風にあるアイデアを思いついて、それをやろうとするかをね」彼女は「ののしり語基金」のアイデアも思いついて、バ トラーは破産しそうになった。「ぼくはスコットランドの出だからさ、かなり口が悪いんだよ。彼女はその度に2ドル罰金を科すんだ。余計にあげるとそれは忘 れて数えないんだよ。あの子と議論するのは大変だった」
彼の負け金は立派な大義「動物愛護協会のオーストラリア版に行った。でも、ぼくにわかることは、もしもあの子が女優として成功していなかったら、ものすご くいい弁護士になっていただろうってことさ」

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