コライダー・ コム

ジェラード・バトラー・インタヴュー ーー P.S. アイ・ラヴ・ユー
2007 年12月18日
フロスティ記

金曜に公開になるのは『P.S. アイ・ラヴ・ユー』で、ヒラリー・スワンクとジェラード・バトラー主演の新しいコメディ・ドラマです。粗筋はこうです。

ホリー・ケネディ(ヒラリー・スワンク)は綺麗で賢く、生涯の恋人と 結婚したーー情熱的で愉快で衝動的なジェリーというアイルランド人である。だから、ジェリーの命が病によって奪われると、ホリーから命を奪った。けれど も、亡くなる前にジェリーはホリーに一連の手紙を書いた。それは彼女に悲しみを乗り越えさせるだけではなく、彼女自身を再発見させる。最初のメッセージ は、ホリーの30歳の誕生日にケーキと、彼女には実にショックなことに、出かけて「お祝いをするように」と命じ始めたジェリーの録音テープという形で届い た。その後何週間も何ヶ月も、ジェリーからさらに驚くべきやり方で手紙が届き、それぞれが彼女を新しい冒険に送り出し、どれも同じように「追伸、愛してる よ」とサインしてあった。

ジェリーの言葉を案内に、結婚と友情、そしてそんなにも強い愛が死と いう終局を新たな人生の始まりに変えうる物語の中で、ホリーは感動的でわくわくし、しばしば賑やかな再発見の旅に乗り出す。

そこで、この映画の売り込みの一助に、わたしは多くのキャストとの円卓インタヴューに参加することができました。以下はレオニダス王・・・もとへ、ジェ ラード・バトラーとのものです。

わたしたちの円卓インタヴューでジェラード・バトラーは広範な話題に及びましたーー
彼がこれまで得て来た成功のすべてから、今後彼が出るかもしれない企画まで。もしあなたがジェラード・バトラー・ファンなら、きっとこのインタヴューが気 に入るでしょう。そして、すでに数週間前に "Watchmen" に 関しての引用を載せていますが、みなさんはそのインタヴューの残りの部分を読みたいことでしょうね。

いつものように、以下で書き起こしを読むかここをクリックしてMP3で音声をダウンロードできます*。もし以前に載せた映画のクリップを見逃していたら、こ ちらでご覧になれます**。
[* 現在はジェリーとは別の人のものになっています]
[**Watch 9 Movie Clips from P.S. I LOVE YOU]

"P.S. I Love You" は今週の金曜から各地の劇場で公開されます。

Q:この映画の冒頭の喧嘩の連続場面は『300』と較べてどんな風に骨が折れましたか?

ジェラード・バトラー:うん、激励する軍があんまりいないんだよ、 もっとも、時々自分を激励する方が 他の人を激励するよりもずっと大変だと思う。この場面は本当に入り混じっているんだ。一方では、ぼくたちはすごく相性が良く、たくさんのことがすぐに順調 にいって、お互いになんて張り合いがあるんだろうってびっくりしたんだけど、また他方では、現代の映画の中で最長の冒頭場面になってしまうからなんだ。 15分くらいあって、その長さの場面をやりつづけてもたせることは、普通は2分くらいだから、とんでもないんだよ。だから、演技や動きや感情やムードやテ ンポを保つようにして、飽きずにその長さを持たせるようにしたんだけど、これは骨が折れたね。それはとても手際が良くないとだめなんだ。それから、それを やってしかも自然に保ち、ぼくたちが生き生きと鮮かにしていた輝きや相性の良さを保つことは骨が折れたよ。

Q:この映画の下調べに、どなたか寡婦と話をしましたか?

ジェラード・バトラー:うん、ママも含めて何人か知っているんだ。知 り合いや自分自身を通してその十分な経験を得ていると思うからぼくはーー積極的に追求したかって? いいや、でもぼくはやもめじゃなかったから、ある意味 でそれはぼくには的外れだね。

Q:誰かを失ったら、またデートをするようになるまでにはどのくらいの時間が適当だと思いますか。

ジェラード・バトラー:(笑い)そうだね、この件でのぼくの道徳的な 意見はねーーまたデートをするようになるまでにどのくらい時間が適当か、わからないな、その状況になったことがないし、多分人によると思うんだ。ママの亡 くなった友人で、夫と実に驚くような関係にあった人がいてね、実にすばらしい結婚だったんだけど、彼は彼女が亡くなって6ヶ月もしないうちに結婚したん で、ちょっと奇妙なんだけど、ほかの人は彼が友人で穴埋めしただけだとそのことをある程度は理解しているけど、他の人については、5年、10年かもしれな いし、人によるんだと思うから、それについてのルールなんてないよ。

Q:歌うのは存じていますが、今度はギターを弾かなくてはなりませんねーー本当に鏡の前で立って寝てしまったんですか。

ジェラード・バトラー:そうだよ、でもそれはヘロインだったんだ。と ころで、それはヘロインじゃなくて、実はアンビエン*だったと思うけど、ぼくは弾いていたーー度を超しているんだ、ほんとさ、そしてギター・プ レーヤーじゃないから、ギターを弾いて歌を歌ってそれから何かしら演技をすることを学ぼうとしているぼくを言い表す一番いい方法は、ぼくは絶対に3つ全部 はできないってことだとしばしば気がついた。2つはできるんだ、うん、2つだけだ。これをやって、言われたところを動き回ることはできてもちゃんと歌詞が 出ないか、歌詞を歌って動き回ることはできても音がめちゃめちゃになるかで、どうしても3つ全部はできなかった。だから、練習して、練習して、練習したん だ。そして、教えてくれた奴が「簡単にしよう、2つか3つの音だけにしよう」って言い続けたんだけど、ぼくは歌の中の音を全部出したかった。そして諦める 気はなかったから、いつも弾いていたんだ、いつでもね、で、こんな具合で(寝こむふり)、ぶっ倒れて、それを3回やった、そう(寝ていた)らしいんだ、だ から、ベッドに行かなくちゃいけないって思った。そして、まだめちゃくちゃだよ。
*[睡眠導入剤。副作用としてタミフルのような異常行動が報告されている。もちろんこれは本当に飲んでいたというのではなく、 眠くてぶっ倒れるまで練習したということについてのいつものジェリーの冗談でしょう。]

Q:今年はあなたにとってかなり良い年でしたから、あなたにはこれまででトップ3の瞬間なのではないかと思うのですよ。

ジェラード・バトラー:(笑い)まちがいなくアムステルダム*があっ たよ。(皆笑う)やあ、実にいい質問だね。もっとそのことを考える時間があったらと思うんだ、だって、今年はたくさんのハイライトがあったからね。第1位 は『300』が公開された夜だろうな。で、ぼくは劇場から劇場を飛び回ってた。ぼくたちは25人で、エージェント、プロデューサー、映画関係者全員があら ゆる劇場の後ろに飛び込んで、どんなに賑わっているかを目にし、行列を見、突然ぼくが会ったことのある人がみんな「この映画を見に入ることもできない」と 電話して来て、みんなこういうeメールを文字通り1,000万、1,500万、1,800万、1,900万、と受け取って、次の日には、2,500万、 2,900万、3,100万、3,500万、4,000万、5,000万、6,000万、7,000万、とこんな風に経験したこともないようなことが続い た。特にこれはフランチャイズじゃない、『スーパーマン』とか『パイレーツ』じゃないんだ、しかもぼくが出ている映画で、こんなことが起こる訳がない(笑 い)。だから、ぼくの経歴でのハイライトだね、しかも驚くべきことは、こんなことがこれまで彼らには起きたことがないと言える実に生まじめなプロデュー サーたちに囲まれていたことなんだ。彼らの人生の多くでもまたハイライトだったことをぼくは経験していたんだよ。だから、それがあったーーほかに何があっ たか考えようとしているんだーー今年はぼくにはとても多くのことが起きた。ああ、わかるかい、その1つを説明するのにたっぶり時間がかかった。それはすご く驚くことだよ。でもいい質問だ。
[*Amsterdam <アムスターダム>と a stardom<ア スターダム>(スターの地位・身分)と の音の類似による言葉遊びと思われる。]

Q:『300』といえば、ザックは彼の Watchmen の映画であなたを海賊にする可能性について話しています。実際にありそうですか?

ジェラード・バトラー:あのね、いいかい、わからないよ。ザックはい かれてる。ぼくもだ。だから面白いんだ、だって・・・ぼくがここに坐っているのは彼のおかげだ、そう、ぼくは『300』の大役だったけど、あれはザックの 映画だ。『300』を『300』たらしめたのは彼の天才だし、ぼくたち2人の偉大なる結婚だった。ぼくはすばらしい立場にいた・・・Watchmen に飛び込んで何かやりたいとは思うけど、やっていることも山ほどあるんだ。グラフィック・ノベル映画をやったから、ぼくは続けないけど、もう1本やるのは いいね、でも、ザックとまた仕事したいよ・・・だけど、その役は出たり消えたり出たり消えたりしていて、しかもおかしなことに、ぼくたちはそれについて話 し合ってもいないのに、「ザックが君に電話する」っていう噂を耳にし続けている。[訳注:この辺り、文法的にかなりめちゃくちゃですが、要するに遠回しに否定し て いるようです] 彼が忙しいのは知っているし、ある時は予算の関係でその役は削られ、それから戻り、また削られ・・・だから「彼が君に 電話するよ・・・おお、しないかも」って聞き続けているんだ。でもぼくの映画のスタントマンーーニュー・メキシコのーーがそこに行って「ザックは君にその 役をやってもらいたいから電話するよ」ってメールを送って来た。だから、わからないね。目下の所は、彼らは映画の本編にかかりきりで、それをやるかやらな いかわからないんだと思うよ。でも、もしスケジュールが許すなら、ぼくの映画は1月末まで終わらないし、彼らはまだやっているだろうけど・・・まだやって いたら、そこへ行きたいね。ザックのセットに戻るのはほんとうにいかしてるだろうな。

Q:あなたがもっと大きな企画を得てもっと注目を集めるのを目にするのはすばらしいことですが、これがあなたをだめにしませんか、『Dear フランキ−』のようなものをまたやりますか、わたしのお気に入りの映画の1つなのですが。

ジェラード・バトラー:ないね。低予算はやめたんだ(皆笑う)。いや ぜひとも、そうありたいと願っているよ。いいかい、『ニムの島』はある程度そうだ、ずっと大型予算だけどーーぼくにとってはいくつかの点でとてもきちんと した映画なんだ、子供の映画で、とても愉快で、美しいけど『300』じゃない。この映画だってある程度はね、正反対なんだ。もしこの脚本を読んで、この映 画の予算が50万ドルだったとしてもやっただろうね、ぼくは脚本とキャラクターで判断するんだから。そして、給料日があるのに給料がもらえない。正直言っ て『300』のあとにやった3本の映画はどれもてんで金にならなかった。ガイ・リッチーの映画があるが、まるで金にならない、そして『ニムの島』だってぼ くの映画じゃない。みんなどれもいいけど、「そのことをもうちょっと考え始めなくちゃな」って言った時点があったんだ。だから、絶対に戻るよ。1日の終わ りに生き残って、なんとかやっていけるだけのものを稼いで、それがとにかくぼくの糧なんだ、そうすることがね。ぼくの糧はより小さなものをやるということ じゃなくて、それらをすべてやることなんだ、それがより大きなもの、もっと小さなもの、中くらいのもの、コメディ、ドラマ、アクション、スリラーをやる チャンスを得ることになる。ぼく自身を関心の的にし続け、いつも新しいことをやり続けるということなんだ。

Q:アクションとロマンティック・コメディーのどちらが好きですか。

ジェラード・バトラー:どちらも好きな所がある。普通はアクションを やっている時はコメディが好きだと思い、コメディをやっている時はアクションが良いと思う。好きなのと同じくらいそう思うんだーー今はアクション映画を やっているんで、その点でーーアクション以上に面白いことはないよ、だって何もかも含んでいるんだから、それはあらゆる所で、それに取り囲まれている、爆 発とか銃撃とか、そしてちょうど『300』みたいに最高の企画で、それがすべてだから何一つとして余計なものはないーープロットはそれを完璧に構成してい る。ゲームの中に設定されていて、これを全部見なくてはいけない。『300』でもそうだったけど、まるで、ほら、300人の乱暴な連中がいて、そいつらを 100万の軍に立ち向かわせてみると、これまで見た中で一番激しい戦闘にはうってつけの組織だ。同じように、まあ、Gameもそうなんだ。でもかっこいい んだけど、やっている間はまるで、ああいうことを絶対に永遠にやりたくはない、それでも最高の時を過ごしているんだよ、本当に、だけどきつい仕事だ、きつ い仕事で坐る暇もなく普通の会話をする場面をやり、滑稽になる機会を得つつある。人間らしく、ぼくは人生で毎日働きたくはない、余暇を持ちたい、セクシー な時間を持ちたい、他にもしたいことがあるーーつまり、自分の心理のあらゆる部分や人間性や人生のすべての部分を経験したいでしょ、そして、映画でもそう なんだ、あらゆる異なった分野をやりたいんだよ。ただ演技するだけというのはできないね。

Q:ここであなたとヒラリーの相性が合ったことがとても重要ですが、初めに会った時に何か刺激し続けるようにしましたか? そもそもリハーサルを やったのですか?

ジェラード・バトラー:うん、リハーサルはしたよ。リハーサルはやっ たし、がんばった。でも、実際それはぼくたちが本当に取り組まなくてはならなかったことではないと思うんだ。もし取り組まなくてはならないとしたら、多分 しなくてはいけないだろうけど、それをする必要はまるでなかったんだ、ぼくたちは互いにすごく刺激し合って、また二人とも、つまりーー彼女はとても素晴 らしい女優だから多分彼女はーーええと、ぼくたちは実際に刺激し合ったと思うんだけど、多分彼女はちょっと演技しなくてはならなかっただろうね、わから ないけど。ぼくたちは、共にすごく相性が良いと思うから、その部分は君の言う通りだ。ぼくにはわかっている、入る前に、身についた主役だという意識から抜 け出そうと決心したんだ、そうじゃないんだからーーいずれにしてもぼくは歌姫じゃない、ぼくはとても実際的だと思うけど、ある映画でタイトル・ロールを演 じたり主役をやったりする時、それはとてつもない役で、頭がどっぷりそれに浸かってしまわずにはすまない。そして、時にはそれを投げ出したくなる。そこで 「相手役に徹しよう」って思ったんだ。それはぼくの焦点を完全にヒラリーとリチャードに合わせることで、リチャードに会った時にそう言った。「今日はどう だい? ヒラリーはどう?」ってだけにするぞと言った。そして、本当にそうしようとしたし、あの映画をやってとても楽しかった。自分からあらゆるプレッ シャーを取り除いて、自分の演技に何のプレッシャーも感じず、すごくリラックスして気楽で、むしろそれがまたヒラリーをもっと信頼することになったんだ。

Q:あなたは楽しんだようですね。

ジェラード・バトラー:そう、その通り。彼女はぼくを得ようと躍起に ならないし、ぼくは彼女を得ようと躍起にならない、ぼくたちはただ楽しんで、お互いがとても好きなものを作っていたんだ。

Q:高い給料と大型のアクション映画といえば、噂ではあなたは[X- Menシリーズの]『ウルヴァリン』の映画でセイバートゥースを演じるということです が。ウルヴァリンと戦うのを楽しみにしていますか?

ジェラード・バトラー:それは本当じゃないよ。

Q:絶対に本当ではないのですか?

ジェラード・バトラー:その件を論じてもいない。誰とも話していない し、脚本を見ていない。それに、それをやっている時は仕事をしていると思う。だから違うよ・・・。

Q:では、あなたがGameを終わった後で話が来たら、それをやることに関心はありますか?

ジェラード・バトラー:いいかい、ぼくは脚本を読むまでは何にでも関 心があるだろうね。

Q:で、『アンタッチャブル』についての話は? まだこのデパルマ作品に加わっているのですか?

ジェラード・バトラー:うん、やるとサインしたけど、今のところは ちょっと棚上げだよ・・・いろいろとかき集めようとしてるんだ、資金をね・・・カポネっていっているものだ。いろいろとあるみたいで、そういうことに関 わったらちょっと長引くだろうね。

Q:では Game を撮り終わった後はどういう予定ですか? 準備中のものがありますか?

ジェラード・バトラー:はっきりやることになっているものはないけ ど、近いものはいくつかある[この時点で6週目の米脚本家組合の]スト ライキのせいで目下のところどれが書き直しが必要で、どれは必要ないか知るのは難 しいんだ。俳優のストライキの前には何が起きるかな・・・もし起きるとして。はっきりさせるには、不確定要因が多過ぎるんだ。

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[訳者後記] ジェリーの話は、話し始めて途中でやめて言い直した り、言い換えたり、言いやめたりするので、上にもちょっと記しましたがかなり文法的にめ ちゃくちゃな所があります。ザック・スナイダー監督の Watchmen の話だけではなく、Game やヒラリーのことなどでもそうです。

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