あなたのお父さんが国の指導者で、首相にあたるとしてみましょう。あなたには20代初めで同じくらい感銘を与えるすごいことをすることはできっこありませ
んよね。つまり、こういうこと。そのいかす男が、国の法を定めるのです。それを上回るただ１つの方法は、21歳の時までに国際的なベストセラーになる本を
書くみたいなことをなしとげることでしょう。つまり、できっこないのですよ。そう、そのはずでしたが、セシリア・アハーンという頑張り屋の女性がなんとか
やっちゃいました。アイルランドのティーシャッハ（首相のこと）バーティー・アハーンの娘であるこの作者は、第１作 PS, I Love You
をやっと20代になったばかりの時に書きました。１年の内に、その当時のアイルランドで最も人気の小説になり、Ｊ.Ｋ.
ローリング並に19週連続トップでした。また、米国だけでなくヨーロッパの他の国でもベストセラーになりました・・・またもやこれを21歳でやったので
す。ひけらかすのは勘弁でしょ？ PS, I Love You
の国際的な成功をうけて、ドラマ化がやっぱり起きました。唯一の問題は、誰が主演するのか、そして制作に入るのにどのくらいかかるかでした。後の方の答
は、
アメリカで発売されてからたったの２年です。先の答は、ヒラリー・スワンクです。彼女はこの企画でリチャード・ラグラヴェネーズ監督とまた一緒にやりま
す。２人は2007年初頭に幸福感を与える作品『フリーダム・ライターズ』でもう一緒にやっていました。この作品はパラマウント・ピクチャーズにとって
3,660万ドルのヒットとなりました。
２度アカデミー賞を受賞しているこの女優が、この物語のヒロイン、ホリー・ケネディを演じます。彼女は夫のジェリーが脳腫瘍を発症し亡くなるまで７年間
結婚していて、つい最近寡婦になりました。ジェリーは草葉の陰からなんとかして愛する妻に語りかける方法を考え出します。彼は妻宛ての小包を送りますが、
それは彼が亡くなった後でないと彼女が受け取ることはありません。小包の中には10通の手紙が入っていて、妻の苦しみを軽くして彼がいなくてもやっていけ
る力を与えるようになっています。ホリーは１ヶ月に１通の手紙を開けるように指示され、その度に数週間は生き続けたいという理由を与えてくれます。もし彼
女が人生を終わりにするなら、残りの手紙に何が書いてあるかを知ることはないのです。 PS, I Love You
は『ブリジット・ジョーンズの日記』以来の最もロマンティックな小説の１つとされています。そういう潜在的魅力がこの作品の映画化が始まる前にありまし
た。唯一の問題は、スワンクの相手の男性主演俳優が [『ブリジット・ジョーンズの日記』の]
ヒュー・グラントでもコリン・ファースでもないということでした。それは、それまでの最大の役がつまらぬ作品『ドラキュラ2000』でドラキュラをやった
思い掛けない男でした。その後彼は『300』というコミック・ブックの翻案で役をものにし、ジェラード・バトラーはいきなり完全な無名から２億80万ドル
の大ヒットの筋肉隆々たるスーパーヒーローになりました。この作品で彼がロマンティックな主役をしていることは、まだギャンブルみたいなものですが、PS, I Love You
を「潜在的な大ヒット」のカテゴリーに上昇させました。
（デイヴィッド・マムパワー／BOP）
