Globe 2008年2月号

ビッグ・インタヴュー ジェラード・バトラー

断酒は苦痛で狂気の沙汰だった!

映画の色男ジェラード・バトラーは、彼が撮ったほとんどどの映画でも死んでいる――そして、最新作『P.S. アイ・ラヴ・ユー』も例外ではない!

バトラーのキャラクターであるアイルランド人ジェリー・ケネディは癌で亡くなるが、残された妻(ヒラリー・スワンク)に手紙を残して、悲嘆を乗り越えられ るようにする。

このフリーランスのジャーナリストとのインタヴューで、スコットランド生まれの33 [ママ] *歳で、グラスゴー大学の法律の学位を持つバトラーは、いかに 映画が本当に彼の人生を救ってくれたか、どうして断酒したのか、愛を見い出す困難、ストリッパーをやめたのはなぜかを明かしてくれた。

Q:あなたがセットでヒラリー・スワンクを殺しかけたというのは本当 ですか?

A:もうちょっとで 彼女の目をはたき出してしまう所だったよ! ぼくはストリップをやっていて、サスペンダーを着けていた。それがはじけて、一つがヒラリーの目の真上に当 たったんだ。彼女はたくさんの血を流して、病院へ連れて行ってもらわなくてはならなかった。すごく落ち込んだよ。

Q:それであなたのストリッパーの経歴はお終いですか?

A:そうだよ! 二 度とやらない。でも、ヒラリーはとても優しかった。彼女はそのことでぼくを全然責めなかった。たぶん、山ほど花を贈ったお陰だろうね。

Q:『300』の映画でレオニダスを演じたことで、あなたの人生はど のように変わりましたか?

A:大きな違いは、 みんなが突然ぼくが何者か知ったことだ。あれが役に立たなかったと言ったら、嘘をついていることになるだろう。

Q:あなたが得意なことはありますか?

A:ぼくは色んなこ とが得意な振りをするのがすごくうまいんだ。ものすごく剣術のうまい闘士や戦士の振りとか、ギターがうまくて歌がうまい振りとかがとてもうまいよ。でも、 実際はそのどれでもない。

Q:『P.S. アイ・ラヴ・ユー』はメッセージを送っていますか?

A:あれは希望に満 ちていた――どんなことを切り抜けなくてはならないとしても、どんな苦しみを経験しても、本物の愛があれば何事にも耐えられるんだ。

Q:本物の愛を見つけましたか?

A:いいや。実際、 それが働き過ぎの欠点の一つだね。くつろいで、他の人と関係を持つ暇がないんだ。ぼくは本当にこの仕事が好きだけど、これを分かち合う仲間が欲しいよ。

Q:これまでのあなたの経歴では、どの映画でも死んでいますね。それ はいかがですか?

A:ぼくは、すごく 死ぬのが得意なんだ。『P.S. アイ・ラヴ・ユー』は、ぼくの死の恐怖を少なくしてくれた。

Q:どのように?

A:ぼくはもの凄い 量のタバコを吸っていて、本当に悪い前兆が出ていたんだ。で、この癌で死ぬ役を得た。この映画はぼくに死について考えさせ、そして、自分の健康でロシア ン・ルーレットをやっているって気がついた。それ以来、禁煙している。

Q:断酒よりも辛かったですか?

A:ある点では、そ うだね。断酒はもっと苦痛で狂気の沙汰だったけど、タバコをやめられるだろうかと思い始めていたんだ。でも、やったと思うよ。もうほぼ10年酒は飲んでい ないんだ、そして、タバコをやめてから7、8ヶ月経つ。

Q:どうして断酒したのですか?

A:ぼくは飲むとと んでもないことを山ほどやらかした。それでやめたのかって? いいや。人はいつも己の過ちから学ぶ訳じゃないよ。

Q:成功が訪れたのが遅いので、なおのことそれを味わっていますか?

A:そうだとも。家 賃を払うお金も、月々やっていくお金もないというのがどんなことかはっきりと覚えている。それで、色んなことを総体的に考える。ぼくはとても有り難い―― そして、とても運が良い。
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*「33歳」は「38歳」の校正ミスでしょうね。

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