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日本では現在行われていませんが,欧米では繋駕(けいが)競走,トロッターと呼ばれるレースがあります.
上の切手のように,馬の後ろに小さいリヤカーのようなものを取り付け,
ここに騎手が乗って行うもので,普通の競馬ほどスピードは出ないものの,
騎手のテクニック(特にコーナリング)がものを言うので,
なかなかおもしろいという話です.
1968(昭和43)年までは日本でも行われていたんですが,
馬の調教が大変だったり,普通のスターティングゲートが使えないので
(あの車が付いていたら,ゲートに入れませんよね)特殊な装置が必要だったりと,
いろいろ面倒だったせいか,廃止になってしまいました.
もし今やったら結構おもしろいんじゃないかと思うんですが,
復活しようという話はないようです.
なお,「繋駕」というのは「乗り物をつなぐ」という意味ですが,
「トロッター」というのは「トロットで走る(馬)」ということで,
後ろに車が付いているかどうかではありません.
トロッターは馬の品種の名前としても使われますが,
繋駕競走で走っているのはトロッター品種の馬とは限りません.
また,トロットというのは一般的には「速歩(はやあし)」という走り方ですが,
厳密には斜対歩(しゃたいほ)という特別な走法を指します.
ただし,繋駕競走では斜対歩でなく側対歩(そくたいほ)で走ることもあります.
えーい,ややこしい,走る前にこんがらがってスタートできなくなりそうですね.
(2003年7月)