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12月と言えばクリスマス,クリスマスと言えば川崎競馬場のホワイトクリスマス賞(かなり強引), ホワイトクリスマス賞と言えば白毛馬(さらに強引)... というわけで,今月は日本の白毛馬第1号のハクタイユーです.
1979年,北海道浦河町で全身が真っ白な牡馬が誕生しました.
芦毛馬の場合,生まれたときは通常鹿毛や栗毛のような毛色をしています.
毛の下の皮膚も普通のサラブレッドは黒色ですが,この馬は薄いピンク色でした.
また,芦毛は少なくとも両親のどちらか一方が芦毛でない限り生まれませんが,
この馬の父ロングエースは黒鹿毛,母ホマレブルは栗毛と,
遺伝の法則から芦毛の子が生まれることはあり得ません.
このため,当初は「アルビノ」(突然変異により色素が欠損した個体)ではないかと考えられていましたが,
海外では生まれたときから全身が白いサラブレッドが何頭か確認されていたため,
この牡馬も同様な個体であるとして,「白毛(しろげ)」という毛色が日本でも新しく作られ,
その登録第1号となりました.
この白毛の牡馬はハクタイユーと名付けられ,JRAでデビューしましたが,
4戦0勝で引退し,その後は主に研究目的で種牡馬となりました.
また,神々しい(?)馬体を生かし,神馬(しんめ)としても活躍していました.
サラブレッド二足のわらじ第1号でもあったわけですね.
ハクタイユーの産駒以外にも白毛のサラブレッドが次々に誕生し,
JRAにも登録馬がいますが,パドックで見かけたら思わず拝んでしまいそうです.