2005年3月の名馬


 
サクラホクトオー

サクラホクトオー

1986 - 2000

牡  鹿毛

父:トウショウボーイ
母:サクラセダン

写真は「日本の種牡馬録 8」

5代血統表




皐月賞の出走権を賭けて3歳馬の精鋭が集まり,本番と同じ距離・コースで争われる弥生賞は, 3月に行われるJRAの重賞の中でも特に注目したいレースです.
しかしこの時期は天候にたたられることも多く, 1989(平成元)年の弥生賞も大変な事態になってしまいました.

このレースの1番人気がサクラホクトオーで, 1歳上の半兄はダービー馬のサクラチヨノオー(父:マルゼンスキー, 5代血統表は こちら), サクラホクトオー自身も前年の朝日杯3歳S(現在の朝日杯フューチュリティS)を勝っていたのですから, 単枠指定(人気が予想される馬に対し,その枠番にはその馬1頭しか入れないようにすること), 単勝オッズ1.4倍の支持も当然でした.
しかし,この日は朝からの大雨で不良馬場となり, 芝コースのはずなのに,まるで水の浮いたダートコースのようになってしまいました.
サクラホクトオーは大跳びでスピードのある走りが持ち味なのですが, 泥だらけの不良馬場ではそのスピードを生かすことはできません. さらに不運なことに, サクラホクトオーと同じトウショウボーイ産駒は重馬場を苦手とする馬が多かったのです.

向正面で追走に苦労しているサクラホクトオーの姿がターフビジョンに大映しになると, スタンドからは悲鳴にも近い声が上がりました.
結局サクラホクトオーは16頭立ての12着と大敗し, この敗戦でやる気をなくしたのか,皐月賞19着,ダービー9着とさんざんな成績で春のクラシックを終えました.

一方この年の弥生賞で優勝したのはレインボーアンバー(5代血統表は こちら), 重馬場を得意とする産駒が多いアンバーシャダイを父に持つ馬でした.
また2着のワンダーナルビー(5代血統表は こちら)はスタミナ豊富な血統で, 力のいる馬場にも対応できたといえます.
血統研究もたまには馬券に役に立つということですね.



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