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第130回天皇賞(秋)が10月31日に行われましたが,同じ日に「タマモクロスメモリアル」というレースもありました.
JRA創立50周年を記念して毎週名馬のメモリアルレースが行われているのですが,
この週は史上初の天皇賞連覇(1988年春&秋)を達成したタマモクロスが登場したわけです.
タマモクロスは オグリキャップ
と共に「芦毛伝説」を作り上げたのですが,
どちらかというとオグリキャップの引き立て役になっているようです.
芦毛というと何となく地味で影が薄いイメージがあるし,
タマモクロスは体もそれほど大きくなく,
神経質でしょっちゅうおなかをこわしている上に,
生産牧場は倒産,母親のグリーンシャトーは売り飛ばされて牧場を転々としたあげくに死亡と,
悲劇を一人で背負い込んだような馬でした.
しかしオグリキャップと対戦した3戦のうち2戦でオグリキャップに先着し,
1987年10月の400万下(当時)で勝ってから最後の有馬記念まで,
10戦8連勝2着2回というほぼ完璧な成績で引退しています.
種牡馬としても,カネツクロス
(エプソムC,鳴尾記念,AJC杯),
シロキタクロス(神戸新聞杯),
ダンツシリウス(シンザン記念,チューリップ賞),
マイソールサウンド
(中日新聞杯,京都記念,京都金杯,マイラーズC),
ウインジェネラーレ(日経賞)など,
重賞勝ち馬を多数輩出しています.
タマモクロスはすでに昨年腸捻転のため死亡していますが, 残された産駒が地道にがんばり,タマモクロスの血を残してくれることでしょう.