「リンクプレーヤー」といっても何のことかわからない方が多いと思います. 「リンクプレーヤー」という名前の製品は2004年4月現在で アイ・オー・データ機器 しか作っていませんし,見た目は普通のDVDプレーヤーと変わりません.
じゃあどこが違うのかというと,この製品は基本的にはテレビとパソコンの間に接続して使います.
DVDプレーヤーはDVDディスクの再生しかできませんが,
このプレーヤーはパソコンのハードディスクに保存された動画・画像・音声ファイルを再生することができます.
ファイル形式も,市販のDVDやCDと同じ形式はもちろん,DivXやXviDなどの動画フォーマットや,
WMA,MP3,AC3などの音声フォーマットにも対応しており,
一般にパソコンで使われている圧縮形式はほとんど対応していると言っていいでしょう.
つまり,パソコンとテレビを「リンク」するプレーヤーなんですね.
私はパソコンとリンクプレーヤーを接続していないんですが
(接続はLANで行いますが,無線LANの装置は持ってないし,ケーブルはじゃまくさいので...),
DivXファイルを保存したDVDディスクが再生できるので,この状態でも十分使えます.
おまけにすごい技を発見しました.
このプレーヤーでPALのDVDが再生できるんですよ.
日本のテレビ放送は「NTSC」という方式ですが,世界にはこのほかに「PAL」と「SECAM」という方式があり,
それぞれに互換性はありません.
DVDディスクやビデオテープも,どの方式で再生するかが決まっていて,
ヨーロッパ(ほとんどの国がPALかSECAM方式)で買ったDVDやビデオをテレビで見ようとしても,
DVDプレーヤーやビデオデッキがNTSC以外の方式に対応していないので,
ほとんどの場合見ることができません.
さらにDVDの場合は「リージョンコード」というものがあり,これが日本と異なる国のDVDは再生することができません.
ヨーロッパは日本と同じコードなのですが,テレビ放送の方式の違いがあるので,
結局日本以外の国で買ったDVDはテレビでは見られないことになります.
というわけで,借りてきたPAL方式のDVDディスクを「再生できるわけないよな」と思いつつリンクプレーヤーに入れたところ,
ちゃんと再生できたので驚きました.
実はこのディスク,会社の人がフランスで買ったものを貸してくれたんですが, 「会社で隣の席にフランス人が座っていて,その人がとても親切で, PAL方式のDVDを貸してくれる」という方は,ぜひリンクプレーヤーを買ってくださいね.
(2004年5月)