2008.03/16(日) 三宅島遠征最終日−そして再び、三本岳へ No.2/2
Hiro氏、狂
【3/16(日)最終日-三本岳・エビ根の本場へ】
天狗屋から見る海況は、昨夜からの風・ウネリが全く残っていない。
6時出船、準備に余念が無い(帰島後は、荷物の配送準備や帰宅準備があるので荷物を整理しておく)。
他店も含め、かなりの人数が繰り出すと予想されたが、成栄丸(天狗屋宿泊者10名程、他客2名)、他船も同様で3隻出船。

約、30分後、三本岳が見えてきた。
天狗屋はまとめて「青根」と言う声があり、渡礁の手伝いをするが、哲ちゃんが「別磯!」という。
足場も良く、安全そうな磯だったのだが・・・・

ここで、全員渡礁の待機中に船の先端が左右に振れ、私は舳先の手すりから滑り落ちそうになる。
しかも這い上がれる状態ではない。それほど焦ってはいないが、横にいる人も気付かない。
やっと女性の方が気付いてくれて、清水一行さんが、引っ張り上げてくれた。やれやれ。

そして他客2名をそのままに、我々はまたもやエビ根に向かうようだ。
ちょうど中央のポイントに入ろうとしたが、潮が速すぎて船が寄せられない(チャカ付けではない)。

そして、次に夕景の石鯛師が上がった、エビ根の本場へ上がることになった。石物師は潮表のマカド根側に移動するらしい。
昨日の「尻尾」に比べれば、荷物置き場も広く、多少は安心。しかし釣り座は同じように低く「ヘリ」になる。
【余談】三宅島釣行について
天狗屋宿泊客と夕景の女性客の船越しの会話・・・。
「おーい、○○!来てたのか?」・・・女性は頷くだけ。
「一人か」・・・また、頷く。で、「日帰り・・・」と聞こえた。道具立ては、天狗屋の常連と同じく、宿に置いてあるのだろうが、
僅か4時間程の三本岳釣行。早上がりの可能性もあるので、その4時間も当てにならない。
(東海汽船は5時到着、14:20出航、三本岳渡船は6時出航で11:30頃の上がりとなる)。

いくらか常連の仲間内もいるだろうが、一人でしかも日帰りで来る。

彼らにとっては、三宅島・三本岳の釣行は、通常の釣りとなんら変らないのかもしれない。
この人たちを見ていると、私たちが考えていた「遠征」など、三宅島では当てはまらないのかもしれない。
私にとっては、「遠征」であったことは間違いないが、そのように構えていたことが、ちょっと恥ずかしくなるほどの
普段釣行で済ましている姿勢がすごい。

確かに、南伊豆釣行よりもお金も掛かるし、道具立ても離島サイズになる。しかし道具の数も、基本的には変らない。
釣行の手間は、都心の人が南伊豆に出向くのと大差が無いのかもしれない(主な道具が置いてあれば尚更)。

そういえば、東京西部に住んでいる時は、南伊豆にダイビングに行くよりも、八丈島へ行く方が「楽」と思っていたものなぁ。
また、三宅島は朝5時到着、八丈島からの戻りの船が東京行きとなり14:20出航になるため、釣りでは島に1泊の滞在で、実質1.5日の
釣りが可能で、八丈島よりも時間が有効に使える。

そう思うと、まだまだ行けるような気がしてきた(お金の問題はもっとも大きな課題である)。

またまた楽しみな釣り場が見つかった!

END
大根
子安根
マカド根(エビ根本場より)
大根(エビ根本場より)
エビ根本場
釣り座の左手に当たる、トンネルを見る。
左写真の足元がポイントとなる。

激流が、トンネルの中を抜けていく。

右の写真の壁を伝って、更に奥に人が座れる
程度の釣り座があると、帰島後聞いたのだが
この時は、全く気が付かなかった。
左写真は、マカド根側になる石鯛場。
沖からの潮が根を介して、押してくる。

本場の足元を丹念に攻めるHiro氏。

激流に翻弄されながらも
仕掛を、潮に置いていく。難しく楽しい釣りだ。

Hiro氏は、4号の磯竿で対応。
トンネル内の大物を引張り出す魂胆のようだ。
コマセも潮が澱んだ時や底に入り込む時に
打っていく。それでもあっと言う間に
トンネルに吸い込まれていく。


トンネル中では、魚影は見えるらしいが
なかなかグレが掛かってこなかったらしい。
大きな青根でも、船は何度も振られ、渡礁に時間が掛かった。
エビ根本場でも、下りる場所が決まってから、私が降りるまで3回ほどの寄せがあった。海が荒れているのではなく潮が速いのだ。

何とか、2名とも降りて、荷物も受け渡し、準備を進める。もう心臓バクバクもの。
初日の夕食時にDUELのプロモーションDVD(哲ちゃんが三本岳60オーバを釣りまくる)を観たせいもあるが。

仕掛は、BB-X尾長SpT2.5、BB-XTypeU3000Mg、ミチイトはADMIX磯SF-5号、ハリスはSeaguarAce7号、ハリは伊勢尼10号、
ウキはDUEL版天狗ウキM+。


そして、早々に第一投!しかしあっという間に流されトンネルに吸い込まれる。
ガン玉を追加してもたいして変らない。潮がよどんだ所に入れると、スッと沈んでいくが、中層でも飛ばされる。
そこで、ハリスも短くし、小粒さなFウキ(環付加工)に交換。すると、思ったよりも流れに乗らずに、思ったポイントに入り込む。
思ったポイントとは、Hiro氏足元の角だ。

そして、3投目だったか?バチッとミチイトが弾かれた。糸を押えベイルを戻すと、一気に竿を持っていく!
トンネルに逃げ込む魚を往なして、沖に出すも、足元でまたもや突っ込む。50cmクラスの尾長か、イスズミと思われる。
しかし、竿でしっかりと耐えて、竿も気持ちも負ける気がしない。魚も止まっている感じがする。
しかし上げに掛かると、抵抗し竿先は何度も海中に突き刺ささり、なかなか上がって来てくれない。

余り時間を掛けると、ミチイトごと根ズレする可能性があるので、糸を出す前にもう一度、上げに掛かった所、ぷぅ〜んと弾かれたように
軽くなった。上がってきた仕掛を見ると、ハリ外れ。ハリスにキズがあるものの切れるほどではなく、後でわかったが同様にミチイトにも
裂けた傷があった(これも切れるほどではなかった)。食いが浅かったのか、口キレか?

Hiro氏にも同様のアタリがあり、4号竿を絞り込んだらしいが、こちらも同様にハリ外れ。

その1チャンスの後、急激に潮が緩くなり、どこもかしこもイスズミだらけとなる。
ラインを引っ張り出すのは、全てイスズミ。それも25cm〜35cm程度のもの。緩い流れの中とは言え、引きは強いので楽しめるのだが
ウンコばかり垂れ流すので、ズボンはドロドロ。


私の釣り座からはトンネル側の際はネガカリも多く、右手のサラシと潮筋を狙ってみたが、こちらもイスズミオンパレード。
Hiro氏はイスズミ9.9で、グレが0.1程度と言っていたが、何枚かの尾長グレをトンネルで掛けていた。
が、どれもこれも、小型ばかり。私は、終日イスズミとの格闘で終ってしまった。

青根沖に待機していた、成栄丸が14:20動き出した。と、同時に電話が入り、青根から回収が始まった。
青根も41cmの尾長1尾に、子カンパチ・イナダなどで終ったそうだ。ここはエビ根と異なり、色々な方向に釣り座が取れるだろうが、
ウネリや風もあり速い潮が通すと、ポイントが集中しそうな磯にも思える。

これで、三宅島釣行が終了した。大物は捕れず釣果は芳しくなかったが、哲ちゃんのレクチャーの中から得るものも多く、
思った以上に満足した釣行となった。
【余談】
哲ちゃんの話では、大野原島(おおのはらじま−三本岳)は非常に浅く、外洋から何段かに分けて棚があり、徐々に浅くなっている。
この様な場所は、尾長グレにとってもっとも入りやすい環境とのこと。
また外洋から、一気に浅くなる棚は、青物に向いているとのことだが、三本岳周辺は、尾長グレも青物も回ってくるポイントとのことだ。

5月以降になれば、エビ根からも、シマアジなどの回遊が見られ、磯からも充分狙えるターゲットになるそうだ。
磯で上げられるのには限界があるだろうが、オキアミ・泳がせ釣りなどで釣るらしい。

またエビ根での釣りは、 根際を狙うため、ネガカリも考慮しなければならない。
コマセを打って、大型の魚影が見えたら、ハリスを50cmほどにして、餌をグレの目の前に持っていくような釣りをするらしい。
ウキは沈めてOK(もっとも沈めないとぶっ飛んでいく)。ハリスが馴染むのを待っているとネガカリするので短ハリスにする。
また、フッキングも小さなハリではダメで、12号のグレバリと太仕掛けで、食ってきたらフッキングに意識を集中する。
竿も常時、空いた手で竿をサポートしておき、絞り込まれても伸されずに耐えれば、それでもフッキングするらしい。
事前に天狗屋のホームページでも観ていたが、さすがに12号と言うハリを使うことは、私の釣りの中では、ちょっと考えにくかった。

また、三宅島では6号ハリスで食ってこなかったら、4号ハリスにしても同じと言われていたが、それも充分に実感できた釣行になった。

男女群島も絶対に面白いのだが、これほど身近に、これほどワクワクする釣り場があるのが実感できただけでも良かった。
また、高橋哲也氏の人となりに触れ、共感することも出来たことが何よりも楽しかった。
次に釣行する機会があれば、その時こそ、必ず「どーだー!」サイズを捕って見たいものだ。
大野原島(三本岳)全景
乗船客と話をしていたので撮影し忘れ、気が付いたら、
こんなに遠くなっていた。
子安根
天狗屋に戻ると、天狗屋付近の地磯では、45cmクラスが
数枚出たとのこと。しかし、全く羨ましいとは思えなかった。

それ以上に、釣果は芳しくなかったものの、三本岳での実釣そのものに
また、3日間ほとんど哲ちゃんがサポートしてくれたことに
満足できたのだろうと思う。

哲ちゃんにも話したが、男女群島はまた機会があれば行きたい釣り場だが、
ここは、必ずもう一度来ようと思う釣り場だ。
最終日も釣行から戻るまで、
荷物を部屋に置かせてもらえる。
写真は天狗屋の部屋から撮影。