例年、6月釣行にしていた三宅島釣行をあえて11月の秋釣行に変更した。
連休明けなのか、釣り客は全体的に少なく、いや一般客・ダイバーも少ない。

天狗屋マスターに迎えに来てもらい、さっそく準備を始める。
今日は北東の強風&荒れのため、三本岳渡礁は見送り、港から天狗屋に向かう
途中に『間鼻』と言う地磯ポイントに案内された。

たぶん、三本岳は明日もNGだろう。今回は地磯釣行で結果を出さなければ。

準備を終え、軽自動車を借りて間鼻へと出発。
2013.11/09(土)〜10(日) 三宅島・間鼻/湯の浜
Hiro、狂
天狗屋に庭先と、眼下に見える坪田港。
今日の風は北東。 間鼻は、やや南西に位置する。
間鼻での日の出と、遠く三本岳を望む。。
【間鼻 初日−AM】
車を止めた所で、Hiro氏がバッカンを忘れたことに気付く。
とりあえず荷物を釣座へ。が、ポイントがイマイチわからない。

とりあえず右手に向かい、10mはあろうかという高さの磯に釣り座を
構えてみた。Hiro氏は天狗屋へバッカンを取りに。
竿は迷わず4号潮島。ミチイト7号、ハリス5号、伊勢尼10-11号で臨む。
50pぐらいまでは、ぶり上げなければならない。
しかし・・・・高い!

風に煽られるミチイトに苦労しながら
仕掛けを流していると、3投目
だったか?ミチイトが弾かれ、

思い切りぶり上げたのは、
40UPの和名:オキナメジナ。
いわゆる、ウシグレでだった。

この子はリリース。
何とか道に迷わず戻ってきたHiro氏も
数投で、45UPのウシグレを
掛けていた。
水温はそれほど高くないと思うのだが、至る所、エサ盗りが活発でオキアミが全くもたない。
まぁ、午後勝負かと思いながら、周辺のゴミ掃除。太仕掛けのハリスが丸めて岩に突っ込んで
ある。気になってしょうがない。
足元にはちらちらと魚が見え隠れするが、それほど大きくはない。

と、磯際で、ツムブリが掛かり、その後、やっとこさ小ナガ君。
そんな状態が続いた11時頃、Hiro氏が、足元に尾長の群れがいる〜!と。

やっとこさ、ざわついてくる。が、型は伸びず・・・しかも、ちょろっと釣れたら、すぐに音無し。

こうなると、午後狙いだな。 と、マスターが12時頃には「昼食」で、宿に戻るように
言われていたので、清掃して磯場を離れる。
いつものように天狗屋の猫たちが、少し癒してくれる。
【間鼻 初日−PM】
あの磯の高さ(仕掛けの投入・回収だけで疲れる)に辟易していたので、マスターに「別のポイント」をと聞いたら、すかさず「同じ場所」と言う。
このところエサが入っていないから、午前中にコマセを撒いた場所の方が有効とのこと。
で、いろいろ話をしてみると・・・・・どうやら午前のポイントは場違いだったようだ。 マスターに、簡単な磯場の絵を書いて貰い、更にコマセの打ち方〜仕掛けの投入点まで
レクチャーを受けて、再び「間鼻」へと向かった。

と・・・・ここが、本命ポイント。 駐車位置から、ほぼ真っ直ぐ沖に歩いたところ。

↑の底モノ師が磯上にポツッといる写真。 シモリ根を正面に見る位置になるが、ちょうど雛壇になっており、少しは海に近づける。 が・・・・6mのタモでも届かないか?
下の方は、ノリでズルズルのため降りられない。

左側の磯も実釣可能だが、足元にシモリ根が出ており取り込みが難しい感じがする。右手の雛壇・水たまりのある所に私、その左下にHiro氏が入ることに。
やはりい本命ポイントは、この釣り座から左手の雰囲気が強い。
このような狭い水道だが、そのポテンシャルは・・・・ちょっと驚いた。
右手は、奥まったワンドで、到着した時は磯際で、活性の高いナブラが出ていた。そのワンドの対岸が、午前中のポイントになる。
ポツッと磯上にいるのは底モノ師。実は対岸の磯と右のシモリ根の水道が本命ポイントだった。
Hiro氏は、ここの定番なのか?またもやオキナメジナ。 かくいう私は、カンムリ(巨)ベラに、テンジクイサキか?。

ちょこちょことアタリはあるが、やはりエサ盗りが活発で、オキアミがもたない。 しかもウミガメもボコボコ出てきて、狭い水道の中釣り辛くてしょうがない。

そして、ちょっといい感じにウキが引っ手繰られ・・・・本命か? と、邪魔にならないようにとHiro氏が仕掛けを回収しはじめた所、ガツンと食ってきた!

かなり良型のようで、竿が絞り込まれる。そして足元辺りで、私の仕掛けとHiro氏の仕掛けが交錯し、更に魚が回転する。
ミチイトが、3回ほど・・・・絡んだ。 そのまま、Hiro氏は引きずられるようにラインを出す。磯上でバロム・クロスしている場合ではないのだが。。。。
仕方なく、磯上で交互に潜りあいながら・・・・ラインを外そうとするが、引っ張りまわされるので解くこともままならない。これまた磯上でチューチュートレインだ。

すると、Hiro氏の掛けた魚はいきなりギュンギュンに右手ワンドに走り始め、次に沖に向かう。私の仕掛けも一緒に引っ張られるも、どうしようもない。

最後はシモリ根の向こうに回られ万事休す。ラインが飛んだ。 で、私の獲物は・・・・・上がってきたものの35cmほどのスレのイスズミ。そりぁ引くが、
こっちの糸を切ればよかった・・・・・・。
その後、良型のアタリがあり、ハリのチモトから切られることが続いた。どうやら本命尾長か?と期待が高まる。
6号ハリスを8号にのアップし、ハリも伊勢尼13号に交換し、体勢を整える。

が、その後は子イスズミなどが掛かるが、本命のアタリは無し。更に、足元には大きなサメがうろつき始める。
こうなると、魚はかかるが、良型なら時間が掛かり冷めの餌食になる。ハリスが飛ばされる、ズタズタになる→ハリス交換を繰り返す。

太仕掛けの結びなので、指先も痛くなってくるほど。
そして、時間は16:30を迎える。
辺りも暗くなりかけ、いよいよゴールデンタイムに突入の雰囲気になてきた。

サメの気配も、無くなってきたか?と思ったその時、
シモリ根の際で、ウキがスーッと、早いスピードで沈んでいく。糸ふけが出ているので、
少し巻き上げ、アワセを入れると、そいつは一気に左に走り始めた。

一瞬でドラグ唸り、ミチイトが出てゆく。それほど緩めていたつもりはないのだが。

少しその速度が遅くなったと感じた瞬間、竿に力を込めてこちらを向かせようとしたら、
またものすごい勢いで走り出し、竿が伸され・・・・・・ラインがぶちっ!

それこそ、バッチーンと7号のミチイトが弾けた。そんな感じだ。

姿が見られない=モンスターと、三宅島では読んでいるらしい。
こんな引きは、あの男女群島でも味わっていない。

サメなら、たぶん一瞬でハリスを飛ばされているから・・・・・ハマフエフキかカンパチか?
時間は17時・・・・もう、かなり暗くなってきている。この時季のゴールデンタイム。日没が早いという制約はしょうがない。

そして、再びそいつは姿を現した。今度は水道の真ん中あたり。 ぎゅん!と強いアタリがあり、いきなり竿を絞り込む。めげずに3回ほどフッキングし、その締め込みに耐える。

確実にハリ掛かりしたようだ。その魚は、今度は走ることもなくギリギリギリギリと竿を絞り込みドラグからミチイトをジワジワと絞り出してゆく。
竿と仕掛けを信頼し、体重をかけてゆく。少しずつ、少しずつではあるが、魚が浮き始めた。ウキがうっすらと見える。仕掛けは、全く問題なく耐えきっている。

一瞬「獲れる!」と感じた。

が、敵も諦めない。更に海底に突っ込んでゆく。主導権が魚に移り弱気になった。耐え切れずLBを緩める。 魚もそのゆとりが判ったのか?
今度は、右手に一気に走り出した。先のHoro氏の獲物と同じ行動だ。ドラグが悲鳴を上げてミチイトを吐き出す。ミチイトが止まらん!

それでも耐えて耐えて・・・・が、リールが壊れるかと思うほど。そして、やはり沖に走り始めた。これも万事休す。
沖のシモリ根の岩に、ラインが当たり・・・・・バッツーン!! また弾けた!!。

既に手元も見えにくい時間。しか絵を作り直すほどの気力もなく終了。
いわゆるモンスター。。。。。三宅島に年1回とは言え、5年通って初めての体験だった。

そんな感じで、三宅島の夜は更けて・・・・・いや、20時頃には二人とも爆睡し、0時に仲良く起きた。
  朝まで、寝たり起きたり・・・・ウダウダと。

そして、良く寝たような寝ていないような朝を迎え・・・4:30起床。釣行前の天気予報では、曇り時々雨。
が、風が南西に変わっただけで、天気は悪くなさそうだ。 サンドイッチをスープとコーヒーで流し込んで、まだ暗い内に天狗屋を出発する。
天気が良かろうが悪かろうが、午前中だけの勝負。

昨夜の天気予報で、マスターは「空港下」辺りの磯から、探りを・・・・とのことだったかだ、思いの外南西の風が強く、一面大ウネリ。
三池港周辺まで、どっぱーん。 さて、どうするか? とりあえず、この風の様子なら、もっと北を目指そうと車を走らせる。 そして・・・・

【湯の浜】
この辺りに来ると、海も一変し、大人しくなっている。
車を磯へのエントリー口まで入れ、さっそく入磯。
幸いにも先行の釣り師はおらず、高ぶる気持ちを押さえながら・・・喘ぎながら、祖突端を目指す(とにかく溶岩の磯で起伏が多く歩きにくい)。

なんとか釣り場に到着し、先端にHiro氏、私は、やや手前の大きなシモリを右手したポイントへ入る。今日は、BB-X OnagaSp2.5で臨む。実釣 6:30スタート。
等と準備をしている時に、釣り座でバランスを崩して、
後方の一段下へ落下。尻餅をついて、無理に力を入れず、転がるように。
が、少々勢いがあって止まらず、このタイドプールに左下半身からどぶん!
ウェアの隙間から水が少し浸み込み、少々冷たい思いをする。
右ケツ、左小指・・・軽打撲で済んだのは幸い。
天気はまずまず。実釣すぐに、通り雨が一瞬だけ降った程度ですんだ。
が、ここもエサ盗りが活発。と言うかグレの気配が感じられない。
Hiro氏が掛けているのも、巨ベラ・ツムブリ・・・・
私も・・・ほとんど同じ状況。
海の雰囲気は、それほど悪い感じはしないのだが。
沖合はポイントが掴めず、本命のアタリはゼロ。

そして足元のサラシに静かに仕掛けを入れ、流れる方向にコマセを打って
待っていると、じわっとウキが沈み込んで行った。
ガツンとアワセを入れると、意外と元気にも楽しませてくれる。
ちょいと抵抗して上がってきたのは、40UPのイシガキダイだった。

しかし、その後は・・・・とんと、音無しが続く。

海はエサ盗りでざわついている様子だが、グレの気配・・・・・皆無。

更に、ウスバハギが群れ始めた。こいつが来ると、とんと魚が釣れん。
今日は大丈夫だったが、昨日はハリスを飛ばされ、ミチイトに3カ所ほどの噛み跡を
付けられ・・・。鍋には、いい具材なのだが。
8時前に、他のポイントを視察。
初めての三宅島釣行時に、三本岳釣行後の地磯釣行で、哲ちゃんに案内してもらった
湯の浜だが、指定されたポイントは突端ではなく、磯の付け根のワンドだった。

他客に聞いても、大サラシが出ている時に50UPが入れ食いになったこともあるらしい
ポイントなのだが・・・・・いい思いをしたことがない。

サラシは、割と出ているものの、サラシが切れると底が丸見え。 これは、アカンやろ?
早々に移動して、やっぱアカンかった〜で、本日の釣行は終わってしまう。
しかも荷物を持っての移動が大変なので、これも躊躇する一因。


しかしである・・・・元の釣り座は、一向に好転せず。
コマセ撒いても、集まるのはエサ盗りのみ。

我慢しきれず・・・・・ついに磯の付け根のワンドに移動。
(↑写真の右手は、磯の付け根で浅くなっている)
で、第一投。いきなりウキを引っ手繰られるも、チモト切れ!? え?尾長ちゃう?みたいな。
第二投、空振り・・・・尾長、イスズミ、尾長と来た! 35p程度だが、嬉しい釣果!

と、遠く向こうで釣りをしている、Hiro氏に「こっちゃおいで〜」と声を掛けて・・・・・。

Hiro氏も移して来てから、型は伸びないものの本命を掛けはじめた。
久しぶり、魚体に写り込みが出る綺麗な魚体。
待っていたんだよ、このフォルムを〜。
沖や左からのうねりの入り込みでヨレヨレの釣り場だが、かえってこれが良かったのかも?
あっという間に、右手のゴロタ場に仕掛けが張り付くこともしばしば。

そして、殆ど腰の深さ?と思うような浅ダナで、こいつ ↓ が食ってきてくれた〜。 やっとこさ、40UPの尾長くん!!

磯場が不安定だったのちゃんと計測できないのだが、45UPはありそうだ。
実は、初日の夕方に九州の親せきから訃報が入っていた。
とは言え帰る事は出来ないので、月曜日の告別式に出ることにした。
そのため、魚は持って帰らないつもりだったのだが・・・・
天狗屋で計測するため、この一尾のみ土産にした。
実は、昨日のモンスターの感触が手に残っていたのか、竿は違えど、何となく物足りない。
45UPの尾長の引きも「たいしたことないなぁ・・・・・」と感じる。何となくだが、50UPが来ても、余裕のような気さえするが。

しかし、この後・・・・尾長は掛かるものの、型は小さくなっていくばかり。

それでも、移動の決断が功を奏し、短時間とは言え尾長の釣果を楽しみ、45UPもゲットできたの良かった。

Hiro氏もコマセが無くなり、私が分散薪をしていたが、そのコマセも切れ・・・・予定よりも少し早く、10:45終了。
今度は、もっと大サラシが出ている時に来てみよう。
天狗屋のコンクリートの上で計測してみると45.2pあった。
見事『
第3回香味杯申請』決定!
今回は折からの荒れで三本岳釣行は成らなかったが、三宅島地磯のポテンシャルを思い知らされた。

初日はなす術もなく、モンスターにやられまくり悔しい思いもしたが、またまた目標ができた。三本岳に渡れれば、もちろん50UPの尾長を狙いに行くが、
地磯でも、十分50UPの尾長が狙える。また、モンスターにチャレンジするのも良い。

来年も、この時季の釣行がいいだろうと思う。
帰路の船は、錆ケ浜港には着岸できず、三池出船になった。
それでも、右側の海はこのような感じ。さるびあ丸も、なかなか着岸できず、スタッフ総出で係留ロープを引っ張ていた。

帰路の船はかなり揺れるだろうと思っていたのだが、殆ど揺れを感じずに済んだ・・・・・
と言うか、中途半端の睡眠と、レストランで飲んだビール、汗をかくほどの嫌がらせのような暖房で・・・・ぽわんぽわんして
2.5hほど爆睡していたようだ。

この時季の三宅島・・・・何よりも「暑くない」のがいい。後は海の荒れ・・・・このところ海水温上昇による、11月の台風発生が心配だが。