流 れ星(ミーティア)が300に当たる

2006年3月6日 『プレイバック』誌
もとの記事はこちら

ショーン・デイヴィッドソン

古代ギリシアに設定された映画で真冬のモントリオールで撮影されたものはそう多くはない。それでも、ワーナーブラザーズがザック・スナイダー監督(『ドー ン・オブ・ザ・デッド』)を『300』を作るために送り込んだのはまさしくここであり、この時期だったのだ。これは紀元前480年の叙事的な戦いのいくら か真実の語り直しで、フランク・ミラー(『シン・シティー』)のグラフィック・ノベルを採り上げたものである。

さて、『300』は撮影が終わったので、グリーン・スクリーンやほとんど空のセットのスタジオでの撮影フィルムを、ごつごつした山や太陽の燦々と降り注ぐ 地中海の都市国家らしくするのは、モントリオールのミーティア・スタジオを含む編集所まかせだ。

ミーティア(『ファンタスティック・フォー』『ファイナル・デスティネーション3』)は、マヤ、レンダーマン・リアルフロウをこの映画の多くの液体に用い て、およそ250ショットを仕上げている。

「この映画はかなり血みどろだ」とミーティアの視覚効果主任のジェイミー・プライスは述べている。「だから、かなりの量の血が飛び散ることになる」

この物語は、少数のスパルタ人部隊ーー当時のクリンゴン人*ーーがおよそ200万人のペルシャ人をいかに撃退したかを語っている。ジェラード・バトラー (『ベーオウルフとグレンデル』)がスパルタ王として主演している。

同じくらい暴力的な『シン・シティー』と同様、『300』は本から手がかりを得ており、ミラーがロバート・ロドリゲスと共同で作ったもの [『シ ン・シティー』のこと] が2005年に大変なセンセーションを巻き起こしたのに似た、シーン毎にたっぷりとCGが使われた再創造を求めている。だが、『シン・シティー』がおもに 白黒だった点で、『300』は色漬けになっている。

「色の明暗の対比を実に大々的に増している」とプライスは言う。「だから、ハイライトがすごく飛び散っているし、黒はとても押しつぶしたものになってい る。それに、違った雰囲気には彩度を下げて陰影をつけた違った画面にしている」

「それは、とても鮮やかで大胆だから、のっぺりとした見た目ではなく、もっと説明的な感じを与えている」と、ミーティアのGM ギスラン・サン・ピエールは付け加えた。「何もかも現実的に見えるが、一種の痛烈な説明的な感じがある」

およそ70数人のミーティアのアーティストがこの映画のフィルムに携わり、グラント・フレックルトン(『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』)やクリス・ ワッツ(『コープス・ブライド』『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の視覚効果チームとロサンゼルスで協働している。
ショットの大部分はスパルタ人と不死部隊として知られる [ペルシャの] 精鋭兵の密集軍との枢要な夜戦を含んでいる。ミーティアはスパルタそのものに設定され、この都市を3Dで広げることも含めた昼間の場面にも取り組んでい る。

しかし、見どころは戦闘である。これもまた海岸の道、狭い峠、エーゲ海が必要となる。ミーティアは6月末までに引き渡す。

ケベックFXハウス・ハイブリッドもまたこのプロジェクトに取り組んでいるが、どのように関わっているかについては述べようとはしていない。

_________
*クリンゴン人:アメリカのSFテレビドラマ/映画『スタートレック』シリーズに登場する架空のヒューマノイド型異星人。
詳しくはこ ちらを参照。

back home