FilmStew.com

2008 年4月2日

ニムの4文字語
リサ・ジョンソン・マンデル

10歳の子たちがミニスカートにプラットフォーム・パンプスをはきタトゥーを入れている時代に、11歳の子が子供時代を楽しむのにあまりに忙しくてプッ シュアップ・ブラのことなんかまだ夢にも思っていないのに出くわすのは実に心安らぐ。『リトル・ミス・サンシャイン』のアビゲイル・ブレスリンの場合がそ うだ。たとえ、『ニムの島』の共演者ジェラード・バトラーが彼女のことを「意地悪なちび弁護士」と呼んでいても。

もちろん彼は冗談を言っているのだ。美しいオアフ島の西海岸の浜辺に坐って、波が背後でくだけ、南国の太陽がジャーナリストと俳優に同じように降り注いで いると、気まぐれに襲われるようだ。『ニムの島』はオーストラリアの浜辺や島で撮影されたので、フォックスはせめて我々をハワイまでは連れて行って、ジョ ディ・フォスター、バトラー、ブレスリンらのスターにインタヴューさせようと考えた。

最初は、『300』で驚くべきむき出しの胸をしていたバトラー――どうやら、『P.S. アイ・ラヴ・ユー』と今度はニムでもっと幅広くアピールしようと狙っているようだ ――が FilmStew に、ブレスリンと仕事をするのは実に素晴らしいことだったと述べた。「文字通り、彼女と撮影している時、『オーケー、こんな子を持てるかもしれない』って 思ったよ」と彼は語気を強めた。「これでぼくは落ち着いて、子供を持ちたくなるかもしれない。一般的に、子役と仕事をする時は、彼らはとても頭が良くて、 とても才能があるんだ」

ブレスリンの場合、明らかに頭が良く才能があって、バトラーのような奔放な精神のスコットランド人に悪態の壷を課すほどだ。「ぼくはとても悪態をつくん だ、しないようにしてるんだけどね」と、バトラーは認める。「でも、やらないようにしようとすればするほど、出ちゃうんだよ。アビゲイルは(セットで)ぼ くが悪態をつくたびに2ドル課したんだ。取引して逃れようとしたんだけど、どうしても貸しにしてくれないんだよ。60ドルか70ドルくらいかかったよ」

ブレスリンが付け加えた。「彼はたくさん払ったわよ。12ドルちょうだいって言ったら20ドルくれて、『さあ、これで貸しにしておくよ』だって。でも、そ んなわけにはいかないもの。だから、彼は教訓を学んだと思う。あのお金は全部、王立動物虐待防止協会 (RSPCA)に寄付したのよ」

後に、この子役が仕事のことをちゃんとわかっているということに驚いたのは、もう一つの質問に対するブレスリンの答えだった。わたしは子供の頃、『ロビン ソン一家漂流記』や『ロビンソン・クルーソー』のように暮らすのはなんてかっこいいだろうとよく思ったものだが、彼女はその若さでそうした感情を持つだろ うか、と言った。「ううん、テレビや『アメリカン・アイドル』とかを見たりしたいな」と彼女は答えた。

ブレスリンはただの幼いアメリカ人の少女なのか、それとも『ニム』もとてつもなく人気のあるテレビ番組も、同じニューズ・コープ・ファミリーの一部だとい う事実をわかっていたのだろうか? そして、どちらも一緒に宣伝する機会を利用したも同然なのだろうか? 彼女が無邪気にお気に入りのテレビ番組について 喋っていると考えたいが、おそらく彼女は、本当にすでにPRゲームの洗練されたマスターなのかもしれない。


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