The Sun
2008 年8月19日

ガイ・リッチーの見事な新しいギャング映画 RocknRollaが我々の映画館を襲いそうだ

そして、嬉しいことに、金曜の夜にわたしはこれを見た最初の人たちの1人となった。

わたしは、その晩を、百万長者のロシア人、何人かのロンドン訛りのギャングたち、セクシーで堕落した会計士、魅力的なスコットランド人の悪党や数人の麻薬 中毒者たちと共に過ごした。

拳銃、暴力たっぷり、実に男っぽいユーモア、ついでに放り込まれた殺人ザリガニ。

それでもまともな夜の外出には足りないとしたら、ガイは彼の最新映画に乾杯するためにわたしとビールを飲んだ。

ガイはこう言った。「わたしは本当にこの映画を誇りに思っている――2作目を書き終え、3作目の概略は出来ている。もし RocknRolla が上手くいったら、次作に戻るよ」

そして、彼は誇りに思うべきだ――この映画は格別だ。

わたしはギャング映画が好きだ。『ゲット・カーター』[1971]* は後にも先にもわたしのお気に入りだ。ガイの以前の作品『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』[1998] と『スナッチ』[2000]もそうだ。だが、RnR は彼のこれまでで最も洗練された作品だ。
*   マイク・ホッジス監督。マイケル・ケイン主演。ロンドン地下組織の一人、カーターは故郷のニューカッスルにいる兄が自動車事故により死亡したという知らせ を聞き、その葬儀のために舞い戻る。しかしその事故に疑問を抱き調査を進めるカーターは、それが地元組織により仕組まれた物だと知る。M・ホッジスのタイ トな演出が光るアクション・バイオレンス。2000年に『追撃者』としてシルヴェスター・スタローン主演で、米国に舞台を移してリメイクされた。

ガイはこの絶対に大ヒット間違いなしの脚本を書き、監督し、製作して、込み入った犯罪的な詐欺を大画面に載せる巨匠だということを見せつけている。

たっぷりの資金でロンドンの最高級の不動産を買い占めるロシア人たちは、ガイの最近の関心の対象だ。

さわり

主要キャラクターのユーリは、ヨットと金を持ち、チェルシーのオーナーであるロマン・アブラモヴィッチをなぞっている。

ロンドンの様々な場所――ウェンブリー・スタジアムも含めて――に設定されたこの映画は、みごとなもので、配役は素晴らしい。

トム・ウィルキンソン、ジェラード・バトラー、タンディ・ニュートン、マーク・ストロング、そして新進の才能トビー・ケベルが、それぞれ最高の出来だ。

特にトビーは、何か特別で、将来のスターだ。彼はBBCのドラマ・シリーズ 'The Street' で昨年傑出した演技をした。シェーン・メドウの映画 Dead Man's Shoesでの彼の役は、BAFTA[英国映画テレ ビ芸術協会] 賞を受賞したイアン・カーチスの伝記映画 Control でのロブ・グレットンの役と同様にすごかった。

『ロック、ストック』での込み入った裏切り行為はやり遂げるのは困難だった――が、ガイはやってのけた。

プロットは実に面白く、驚異的で、すべて実話に基づいている。

ネタバレをするつもりはないが、数百万ユーロを強奪しようと不正な土地取引を計画するロシア人のギャングに関するものだ。

犯罪王、会計士、腐敗した政治家、こそ泥が共謀し、自分が手に入れようと互いにしのぎを削っている。

最も素晴らしい点の1つは、この映画が「続く」で終わっていることで、犯罪者のうちのあるキャストがまたまたのさばることになる。

RnR は[英国では]9月5日に公開され、映画のお 偉方は続編に手をつける前に、これがどうなるかを待ち受けている。

わかりきっている。

チャンスを逸する前に第2部のために、そいつの契約を取るんだ。

あるいは、ロシア人の億万長者がやつをバラしてしまう前に・・・。

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RocknRolla
ジョニー・キッド(トニー・ケベル)

「みんなはRocknRollaって何だって聞くから、こう言ってやるのさ。それはドラムやドラッグや点滴のことじゃないってね。ちがうんだ、それ以上の ものがあるのさ。俺たちはみんな良い生活がちょいとばかり好きだ――ある奴は金、ある奴はドラッグ――で、他の奴はセックス・ゲーム、性的魅力、あるいは 名声をね。だが、RocknRollaは違うのさ。何でかって? 本物のRocknRollaは何もかも欲しいんだよ。」

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