本文へジャンプ


トップ > コラム > 真空管アンプの音色の秘密

← 真空管アンプ SOUND WARRIOR サウンドウォーリアのページへ



真空管アンプの音色の秘密


真空管を通した信号の音質は、「柔らかい音」、「暖かい音」といわれています。では、何故、そのように聴こえるのでしょうか?その謎を簡単ではありますが、解き明かしていきます。

人の声や鳥の鳴き声、機械の出す音などすべての音は、さまざまな大きさの波が合成されており、人間は音として認識しています。逆の言い方をすれば、耳に聞こえる音は、すべて、信号の周波数とその大きさに分解することができます。

真空管

さらに、音を構成する周波数には、基本となる「基本波」とその奇数倍偶数倍の整数倍の周波数から構成されています。これらの整数倍の周波数の音を「倍音」といいます。当然のことながら、人の声や楽器の音にも含まれています。この倍音の成分が音に影響を与えるのです。

倍音は、一般的に「高調波歪」と呼ばれています。高調波歪には「偶数次高調波歪」と「奇数次高調波歪」とがあります。「偶数次高調波歪」は、豊かで暖かな音となり良い影響がありますが、これに対して、「奇数次高調波歪」は、聴感上、不快で耳障りに感じてしまいます。

真空管は、トランジスタを始めとする半導体素子と違い、「奇数次高調波歪」が「偶数次高調波歪」に対して小さいため、聴感的に偶数高調波が際立ち、これが真空管特有の「柔らかい音」、「暖かい音」となって良い影響を与えます。

真空管アンプと半導体素子を採用したアンプの違いは、

真空管アンプ:出力が小さい
半導体アンプ:出力が大きい

といえます。真空管アンプでは、数十Wの出力のある製品もありますが、大きくても10W程度です。しかし、真空管アンプでは、瞬間的であれば定格の数倍のもパワーを出力します。これは、楽器やボーカルなどを繊細さからダイナミックな音まで忠実に伝えることへとつなっがっています。真空管アンプのシンプルな回路構成とも相まって、音源をストレートに表現します。

半導体アンプ同士では、価格が近い場合には、個性の違いを聴き取ることが難しいのですが、真空管アンプと半導体アンプでは、誰でもはっきりと違いがわかります。半導体アンプでは輪郭の際立った明瞭な音、背後にある音までも明瞭に聴きとることができます。これに対して、真空管アンプは、よく言われる「暖かい音」「ぬくもりのある音」がします。言い方を換えれば、余計な音がしないということです。雰囲気を聴くといったイメージです。

もっと分かりやすい言い方をすれば、明かりを例にとると、オフィスでは昼光色の蛍光灯を使うことが多いと思います。昼白色の蛍光灯の色は青白くクールな印象があり、適度な緊張感もあって、仕事にも集中できます。しかし、自宅ではどうでしょうか?昼間の気忙しさから開放され、「くつろぎ」や「安らぎ」を求めたくなるものです。やはり自宅では昼光色より、昼白色や電球色の明かりのほうが、気分も落ち着きます。

音楽を聴く際の音質にも同じことがいえます。疲労しているときや考え事をしてるときなどは、電球色:真空管アンプで音楽と聴くと、心身ともに癒されます。

生活のシーン、または、その時の気分によって、オーディオ機器を使い分けることでメリハリを与えてくれます。真空管アンプと半導体アンプは、「静」と「動」といった違いがあるのかもしれません。


← 真空管アンプ SOUND WARRIOR サウンドウォーリアのページへ



リンク その1 | リンク その2 | サイトマップ | 免責事項
リンクについて
©2006 音楽と音の扉