回路の電源等に入れるパスコンは 目的とする周波数に対して最適値があります

  これは コンデンサーの物理的形状による内部インダクタンスによるもので

  パスコンの効きを良くするのは この内部インダクタンスの存在を積極的に利用するものです
高周波回路設計参考資料                          マスキシステム(有)
                
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高周波回路 RF回路 マイクロ波回路 と 高い周波数での パスコン値の話です

高周波回路 RF回路 マイクロ波を扱う人の常識と言えることですが 解説します

高周波回路 RF回路 マイクロ波回路 高周波回路 RF回路 マイクロ波回路


この自己直列共振周波数近辺がパスコンが もっとも効果が発揮されます

チップコンは小型のものほど 自己共振周波数が高いので 小型のチップを使用すれば

低域の電気特性は 同じで 共振周波数が上に伸び カバー範囲は より広くなります

GHz帯に於いては下記参考値グラフに示すような周波数範囲をカバーしますので

自己共振周波数や容量値を必要以上にシビアに考える必要性はありません

1GHz以下の低い周波数に於いては さらに広範囲をカバーします

極力少ない個数で目的周波数帯全域をカバー出来るよう 容量値を決定します

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汎用チップコンの自己共振周波数   ( 参考値 )

0603タイプ
1000p       500MHz
 220p       1000MHz
 100p      1500MHz
  47p      2500MHz
  22p      3500MHz
  10p      5000MHz
   5p      7000MHz

1005タイプ
1000p       350MHz
 220p       700MHz
 100p      1000MHz
  47p      1500MHz
  22p      2500MHz
  10p      3500MHz
   5p      4500MHz

1608タイプ
0.01u       100MHz
1000p       250MHz
 100p       700MHz
  47p      1000MHz
  22p      1500MHz
  10p      2000MHz

2012タイプ
0.01u        50MHz
1000p       150MHz
 100p       400MHz
  47p       600MHz
  22p       900MHz
  10p      1200MHz

                           ( グラフは 2012タイプです )

通常は上記表にもとずいて決定してかまわないと思います

グラフからも判る様に 1GHz以下の周波数に於いては 大きい容量を選択しておけば

広範囲の周波数帯で10Ω以下になります ( 10Ωで良いかどうかは回路に依りますが )

1GHz以上の周波数に対しては 目的周波数に合ったパスコン容量の選択が必要です

ちなみに 段間結合や マッチング回路に使用した場合 共振点以上の周波数に対しては

電気的には コイルとして動作しますので 注意が必要です


個々の正確な自己共振周波数はカタログ等で確認してください

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