プリント基板設計参考資料                            マスキシステム(有)

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マイクロ波帯用 基材

周波数範囲
誘電率
タイプ
メーカー
R4737
〜10GHz
2.6
フッ素樹脂
松下電工
R4726
〜3GHz
3.5
PPO樹脂
松下電工
R4728
〜3GHz
10.5
PPO樹脂
松下電工



プリント基板材料 種類

紙フェノール基板(FR-1,2)
 主に片面基板に使用されます。材料のなかでも、最も古くから使われて、白物家電や、ハイ
 ビジョン前のTVや据置型VTR、ステレオ、ラジカセ、家庭用電話機、ゲーム機、キーボード、電
 子部品など、広い範囲で使われています。
 通常、メッキによるスルホールは形成できませんが、銀ペーストを穴に充填してスルホールを
 形成する銀スルホール基板に使われており、ゲーム機やTVやエアコンのリモコン、オーディオ
 などに使用されています。


紙エポキシ基板(FR-3)
 紙フェノール基板と同様に片面板で使用されますが、耐アーク性・耐トラッキング性、耐湿性
 に優れるため、高電圧回路や耐湿性を要求される回路に使われることが多いようです。


ガラスコンポジット基板(CEM-3)
 ガラス繊維を切り揃えたマット状のものに、エポキシ樹脂を滲みこませたものです。特に耐ト
 ラッキング性に優れ、ガラスエポキシよりも安価であるため、片面板では対応できない家電品
 やAV機器関係、アミューズメントから一部の産業機器まで、両面板の広い範囲で使用されて
 います。


ガラスエポキシ基板(FR-4)
 ガラス繊維を布状に編んだガラス織布にエポキシ樹脂を滲みこませたもので、多層板のほと
 んどがこの特性の基板です。最も一般的で汎用性の高い材料です。ICカードやデジカメなどの
 薄物(0.2〜0.4mm厚)からマザーボード(2.0〜2.4mm厚)まで幅広い分野で使用されており、
 様々な銅箔厚の材料も販売されています。


ガラスポリイミド基板(規格表記なし)
 もともと、アメリカの航空宇宙関係の高難燃性材料用として開発されました。はんだの温度は
 もちろん、400℃前後の使用にも耐える上、難燃性を有しています。硬質板としても使用できま
 すが、現在は主にフレキシブル基板に使用されています。


フッ素基板(規格表記なし)
 通称「テフロン」として知られますが、不燃性で特に誘電特性が最高クラスであるため、高周
 波特性を求められる回路に使用されます。但し、材料費が高く、スルホールメッキに特殊な薬
 品を使うなど、基板の使用領域はあまり広くありません。


ガラスPPO基板(規格表記なし)
 フッ素樹脂に次ぐ高周波特性を有し、加工もフッ素樹脂より容易です。基材の耐熱性を示す
 Tg(ガラス転移点)も210℃程度と高くなっていますが、フッ素樹脂と同様、汎用性が低く、量産
 品に使用するには慎重な評価が必要です。


金属基板(規格表記なし)
 主にアルミニウムの上に絶縁層を施し、更にその上に銅による配線を形成したものです。熱
 伝導率が高く、電源基板やパワー部品搭載基板、大型モータの制御回路、LED搭載基板など
 高い放熱特性を求められる分野で使用されています。


セラミック基板
 アルミニウムより放熱特性が大きく、テフロンより高周波損失が低く抑えられるため、パワー
 ICの分野でよく使われますが、他の基板と製造方法がまったく異なり一般の基板メーカーでは
 製造することができず、一部メーカーで製造されています。



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