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桜が咲くと桜花賞の季節,毎年この時期になると歴代の桜花賞馬が思い出されますが, 今月は「幻の桜花賞馬」を取り上げてみます.
1989(平成元)年の朝日杯3歳S(現在の朝日杯フューチュリティS)で2着となった牝馬のサクラサエズリが,
この年の最優秀3歳牝馬(現在の最優秀2歳牝馬)に選出されました.
現在唯一の2歳牝馬限定G1レースである阪神ジュベナイルフィリーズはまだ行われておらず,
したがって最優秀2歳牝馬に選ばれるのは,牡馬に混じって重賞で好成績を上げた牝馬が中心でした.
サクラサエズリはこの年の京成杯3歳S(現在の京王杯2歳S)に勝ち,
朝日杯で
アイネスフウジン
の2着となったことで選出されたものです.
サクラサエズリは年明けのフローラS(中山,芝1200m)に優勝,
クイーンCに1番人気で出走しましたが5着に敗れ,
その後の4歳牝馬特別(桜花賞トライアル)と本番の桜花賞は共に12着と大敗,
以後は一度も勝ち星を挙げることなく1991年の東京新聞杯を最後に引退しました.
サクラサエズリの後半の不調については早熟馬だったとの見解が多いようですが,
私は木藤隆行騎手から小島太騎手への乗り代わりが原因だと今でも固く信じています.