アイルランドの流行作家シシリア・アハーンが、第1作を出版するに当たって、父が首相だ
というのでどんなに辛辣な批判に会ったかを昨日語った。
処女作の『PS,
アイ・ラヴ・ユー』が目下キャシー・ベイツとヒラリー・スワンクを主演にハリウッド映画にされている25才の彼女は、自分の成功が父の七光りだと批判され
たことに動転したと述べた。
昨日ベルファーストのイアソンズ書店で4作目の小説 A Place Called Here
(『ここという場所』)の契約をしたシシリアは、世間がこれでもう彼女自身が小説家なのだと見てくれることを期待していると述べた。
「第1作が出た時、きつい批判が沢山ありました。特にメディアから、わたしがこういう立場の者だから出版契約を得られたにすぎないって」と彼女は述べた。
「わたしにとっては、おかしな時でした。もちろん、これに動転しましたが、同時に契約にとても興奮していました。
「その状況の現実はわかっていました。出版社の中にはわたしの本をはねつけた所もあったので、わたしが首相の娘だから門前払いされた訳ではないとわかって
いました。
「その日のうちに、第1作は何十万冊も売れたので、大衆はそれを気に入ったのです。そして、それがわたしには大事なことでした。
「『PS,
アイ・ラヴ・ユー』は45カ国以上で売れました。たぶんアイルランドの読者はわたしが何を書いたのか興味津々だったのでしょうけれど、クロアチアの人はわ
たしがバーティー・アハーンの娘だということなど気に懸けないと思います」
シシリアの最新作は、なくなる物に取り憑かれていて、自分自身を探す使命を帯びた若い女性を中心に据えている。
シシリアは言う。「わたしの本のアイディアがどこから来るのかは本当にわかりません。まずプロットを思いつき、それから人物を発展させるのです。
「わたしは暗い面を掘り下げたり、死や悲しみなどを書くことが楽しいのです。わたしの作品はどれも実は隠喩なのです。実人生の物語を書くことはわたしには
向いていません。フィクションを扱うのが好きなのです。それがわたしが一番居心地良く感じる所なのです」
元ジャーナリズム専攻の学生だった彼女は、自分の物書きとしての経歴がどんなに急上昇したか今もなかなか信じられないと言う。
1作はダブリンで撮影され、もう1作がディズニーに買われて、シシリアはアメリカのネットワークABCに試験
的な番組を書く契約もした。
「時々認めるのがとても難しいことがあります。わたしは書くのが好きだという以外に各理由がなかったのです。
「わたしが食堂のテーブルで書いたものが、今映画になっているなんて思うと驚くべきことです。わたしはとても運が良いと思います」