2001年5月4日(金)「アメリカン・サイコ」

AMERICAN PSYCHO・2000・米・1時42分

日本語字幕翻訳:松浦美奈/シネスコ・サイズ(レンズ)/ドルビーデジタル

1980年代のアメリカ。ニューヨークに暮らすヤンエグのパトリック・ベイトマン(クリスチャン・ベール)は、父の会社に勤め、誰もがうらやむような生活を送っていた。しかしと満たされないものを感じて変態行為へと走り、やがて人を殺してみたいという衝動を抑えきれなくなる……。

70点

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 夢落ちはいけないでしょう。少なくとも、それを暗示するようにして終わるのは。こけだったら、どんなにむちゃくちゃしたって成り立つわけだから、伏線とかの工夫なんて必要ない。いってみれば、誰だって作れる映画ということになってしまう(実際にはそうでもないんだけど)。

 途中まで一体どうなるんだろうって見ていた気持ちはどうしてくれんの。なかなかハラハラそしてゾッとさせてくれる。ヤンエグ同士の見栄の張り合いや変態・偏執的行為はリアルで、不快で、映画的ですばらしい。これらによって、クライマックスへ向けて盛り上がっていくわけだ。

 ここで、どんでん返しやカタルシスがないと、前半の盛り上げは何? ということにもなってしまう。脚本も手がけたメアリー・ハロン監督は、腕がいいんだか、悪いんだか。

 いいのは、主人公を演じるクリスチャン・ベール。本当にこんなヤツっていそうだし、思い上がった生意気さがなんともよく出でいる。この人、実は同じ年に、「シャフト(Shaft・2000・米)」で人種偏見から黒人をたたき殺すマフィアのボスの息子を演じていた人。こういう役が向いているんだろうか。イメージが定着してしまうぞ、と言ってあげたくなるほどはまっている。



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 公開2日目の初回、60分前で受け付け番号がすでに53番。ロビーで待っている人を見ていたら、男女比は4:6でちょっと女性の方が多かった。

 最終的には232席の9.5割が埋まり、そのほとんどが20代で中高年は1/5くらい。やっぱりそういう映画かな。


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