日本語字幕:手描き風書体下、石田泰子/シネスコ・サイズ(2.39、デジタル、ドルビーVISION、Arri ALEXA、Panavision、CAMTEC)/ドルビーATMOS(IMDbではdtsX、SDDS、Auro11.1、Sonics-DDPも)
(米R指定、日PG12指定)(IMAX版、ドルビーATMOS上映もあり)
製作・監督:ブラッドリー・クーパー 脚本:エリック・ロス、 ブラッドリー・クーパー ウィル・フェッターズ 出演:レディ・カガ、 ブラッドリー・クーパー、 サム・エリオット、ほか |
世界的ロック・スターのジャクソン・メイン(ブラッドリー・クーパー)は、アルコールが日常で、コンサートの後、買い置きの酒がなくなり、場末のバーに入る。するとそこで歌っていたウエイトレスのアリー(レディ・カガ)の歌に感動し、楽屋へ押しかける。後日、ジャックはアリーを自分のステージに招待し、2人でアリーの曲をデュエットする。するとその映像がネットなどで話題となり、注目を集める。そして一緒にツアーを回ることになり、2人は恋に落ちて行く。
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まあ、とにかくレディ・ガガが魅力的。実にチャーミングに、美しく撮られている。そしてブラッドリー・クーパーはもともと俳優でアーティストだが、もうまるでミュージシャンにしか見えない。見事なギター・テクニックと、堂々とした歌唱力。まさにプロの歌い方。数カ月掛けて特訓したというだけのことはある。ガガもスッピン、全裸でがんばっているし。IMDbでは8.1点の高評価。 そして2人はどう見ても恋人同士。ここですでに映画は成功したようなものだろう。ガガがこんなに演技力があったとは。それを引き出したブラッドリー・クーパーの演出力ということにもなるんだろうけど。使われている楽曲もどれも魅力的。ベストはやっぱり2人で歌う「シャロウ」かなあ。アルバムが欲しくなる。 もちろん感動の物語だが、1937年から4回目の映画化ということで、展開はわかり切っている。栄光と転落、その対比。それをいかに新鮮に、説得力を持って見せられるか。初監督というブラッドリー・クーパーの演出は見事だった。最初の出会い、ボーイ・ミーツ・ガールは実に自然な流れで、夫のアル中のダメさ加減もリアル。ただ、アル中の夫には何度も立ち直れるチャンスがありながら、そうしようとしていない感じが残念。 みんな名優でうまいが、ボク的にはジャックの兄のボビーを演じたサム・エリオットが良かったなあ。ベテランの味というやつか。彼のセリフが心に染みた。 ちなみにオリジナルの「スタア誕生」(A Star Is Born・1937・米)とジュディ・ガーランド版の「スタア誕生」(A Star Is Born・1954・米)はどちらも男優と女優の話で、バーブラ・ストライサンド版「スター誕生」(A Star Is Born・1976・米)から歌手の話になっている。 公開3日目の初回、日比谷の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は12〜13分前に開場。観客席の傾斜がかなり急で全席が全く邪魔にならない、この劇場で2番目のキャパのTCXスクリーンでの上映。ATMOS対応ではないが、特別なスピーカーを使っているとかで、確かに音は良かった気がする。観客層は若い人から中高年まで幅広く、男女比もほぼ半々くらい。さすが話題作。8席ほどのラグジュアリー席と、10席×2列のプレミアム席もあり、よく見えなかったがたぶんラグジュアリー席はすべて埋まり、プレミアム席も半分ほどが埋まっていたと思う。最終的には456席の8割ほどが埋まった。 グーグルの「電気を消して」なしCMのあと、マナーがあって映写機のマスクが左右に広がり、暗くなってTCXのデモから映画泥棒、そして本編へ。 |