2019年1月6日(日)「ワイルド・ストーム」

THE HURRICANE HEIST・2018・米・1時間44分(IMDbでは103分)

日本語字幕:丸ゴシック体下、金澤 葵/シネスコ・サイズ(2.39、デジタル、Arri、IMDbではALEXA)/表記なし(IMDbでも表記なし。公式サイトではDCP5.1ch)

(米PG-13指定)

監督・製作:ロブ・コーエン
脚本:スコット・ウィンドハウザー、
   ジェフ・ディクソン
撮影:シェリー・ジョンソン
出演:トビー・ケベル、マギー・グレイス、
   ライアン・クワンテン、
   ラルフ・アイネソン、ほか

公式サイト
http://klockworx-v.com/wildstorm/
(全国の劇場リストもあり)

アメリカ気象局のウィル・ラトリッジ博士(トビー・ケベル)は、新たに発生したハリケーン「タミー」を調査するためアラバマ州へ向かう。そしてタミーが最大規模に成長し、故郷の町ガルフポートを襲うと予測したウィルは上司に報告すると、兄のブリーズ(ライアン・クワンテン)が修理屋を営む故郷の町へ向かう。その頃、ガルフポートの町は住民が避難を開始し、誰もいなくなりつつあったが、そこへ財務局の大型トレーラー3台が、処分する古くなった3億ドル相当の紙幣を積んで、財務局の紙幣処理施設へと向かっていた。ところがトレーラーが到着すると、紙幣処理施設ではシュレッダーが故障し、前回処分すべき3億ドルもそのまま残されていることが判明。すぐに修理業者がやってくるが、発電機が故障し、電話も、携帯も使えなくなってしまう。そこでトレーラーの警護を行っていたセキュリティー担当のケーシー(マギー・グレイス)は町で唯一の修理屋、ブリーズを呼びに行くことにする。


74点

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 面白かった! 堂々たるB級映画という感じ。ご都合主義的な展開とB級映画のハリウッド的なパターン展開もあるものの、ラストまでハラハラドキドキで見せる。IMDbではわずかに5.0点。

 ハリケーンによるディザスター・ムービーと、銀行強盗ムービー(財務省の紙幣処理施設だが)を組み合わせただけながら、主人公側も悪党側も次々と困難に襲われ、それを次々クリアしていく。基本は決まり切ったパターンで、結末も想像できるのに、どう展開するかは読めない。そこが面白い。そして史上最大級のハリケーンのSFXが見事。なかなか怖い。音もサラウンド感があって、暴力的で、迫力充分。特に低音が凄かった。また、災害用特殊車両「ドミネーター」も装甲車みたいでカッコいい。ただ、あまり有名な俳優が出ていないだけ。どうにもトビー・ケベルは博士に見えない。

 劇中では、セキュリティ担当の女性オフィサーは、自分のことをATF(アルコール・タバコ火器局)と言っていたようだったが(字幕では出ない)、ATFは2003年の省庁再編で財務省から司法省へ移ったらしい……。うむむ。まあ、そういうことにこだわって見る映画ではないと。実銃の設定なのかわからない銃(外観は実銃そのまま)からプシュと麻酔弾を撃っていたし。

 銃は、紙幣処理施設の警備はM4カービンをメインで使用。賊はFN P90とグロック。S&WのM&Pもあったように見えたが、imfdbによるとH&KのP30らしい。ボスっぽい男はM500っぽいリボルバー(麻酔銃だったようだが)とUSPエキスパート。賊の女はブルー・フレームの.380オート、ルガーLCPあたりか。ケーシーは政府機関らしくP228。シェリフが使うポンプ・ショットガンは、ちょっと変わっていて、imfdbによるとハーリントン&リチャードソンだそう。ウィルがケーシーに同じ銃だと渡すのがブローニング・ハイパワー。兄のブリーズが隠し棚から出してくるのはマテバと1911オート。棚にはM500もあった気がする。

 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は10分前くらいに開場。観客層はほぼ中高年で、若い人が少し。女性は1/3ほどいたかどうか。スクリーンはビスタで開いており、CM、マナーから予告、スクリーンの上下がせばまってシネスコ・サイズになり、映画泥棒から暗くなって本編へ。最終的には137席に4.5割ほどの入り。まっ、こんなものか。


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