用語解説


口径 caliber

銃身にあけられた、弾丸が通る穴の直径。通常はライフリングの山径を指す。弾丸はその山径よりやや大きめに作られている。

銃は19世紀末に特にアメリカで発達したために、主要口径はインチで呼ぶことが多い。22口径は0.22インチで、5.5ミリ。30口径は7.62ミリ、32口径は8.1ミリ、40口径は10ミリ、45口径は11.4ミリといったところ。リボルバーの357マグナムは0.357インチで9ミリ、ダーティ・ハリーの44マグナムは11.2ミリ。

ヨーロッパはセンチ/ミリ表示の国が多く、特にヨーロッパで発達したオートマチック・ピストル用の9ミリだけはインチ表示をせず、単に9ミリ口径と呼んでいる。

38口径だけは例外で、これはミリに換算すると9.6ミリだが、実際の口径は0.357インチで、9ミリである。ではなぜ38口径と呼んだかというと、その弾丸を収めているカートリッジ・ケースの直径が0.38インチあるからなのだ。おそらく、他社のものより口径が大きいことを印象づけるために、まだ口径の呼称が定まっていなかった時代に、セールスマンが思いついた呼び方ではないかとボクは考えている。

オートマチックの380口径も同様に9ミリだが、9ミリ・ショートと呼ばれることもある。380と最後に0がつくのはリボルバーとの混同を避けるためではないか。

ちなみに、口径は小数点をつけて、.22、.38、.45などとも記す。

アメリカでは.25ACPとか.380ACP、9ミリ・ルガーなどとニックネーム的な呼び方をするが、ヨーロッパでは例えば9ミリ・ルガー(パラベラム)を9mm×19と、直径と全長で表す。同じ9ミリでも9mm×21(イタリア)や、9mm×18(ロシア)などがあって紛らわしいからであろう。拳銃に限らず、ライフル弾もヨーロッパではこのように直径と全長で表す。


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