図の説明 吸気面(キャブの入り口)から見た絵です 灰色:スロットルバルブ 黒 :仕切り板 茶色:ジェットニードル 黄色:ジェット 水色:流れの遅い空気 青色:流れの速い空気 仕切り板を曲げることにより、ジェット付近の流れを速くすることができ、気化が促進されます。また、スロットルを開けていくと、仕切り板の上側から速度の違う流れが合流するので、空気が引っ張られて混ざり合い、よりよい混合気が作られます。スロットルバルブも徐々に仕切り板を超えていくので仕切り板の厚みもアクセルワークに影響を与えません。気になる仕切り板の吸気抵抗も、キャブ入り口付近の流速を考えれば、ほとんど無視できます。スロットル全開時は、仕切り板の上と下でそれぞれ流速の早い部分が作られ、仕切り板を通過した後、その流れが激しく合流するので、高回転も良い混合気が作られます。 |
完成品がこれ。手作りの味がにじみ出ています(^^。 |
---|
キャブにはこんな感じで取り付けます。 | |
うまく作らないと、私のように隙間だらけになります(^^;)。隙間があるとパワーがでません。 | |
仕切り板のU字の曲げが上下逆さまにならないように気をつけてください。仕切り板は中央で二分割できるように作っておくと全域で調子が良くなります。一応、私の考えた仕切り板は、中央で仕切ってU字の湾曲で低速トルクを生み出しています。いろいろ試しましたが、この形状が一番良いようです。仕切り板を2枚にして試したら、メチャ調子悪くなりました。あまり欲張らない方が良いみたいです。 |
あとはエアーフィルターを付けておしまいです。取り付けるとき板が動いてしまわないように気をつけましょう。 エンジンをかける前に、必ずスロットルが正常に機能するか確かめ、安全な場所でテスト走行してください。スロットルバルブが仕切り板と干渉しているとアクセルが戻らなくなる可能性があります。また、仕切り板は少なからず振動するので、ある程度距離を走ったら新しい物に作り替えた方がよいかもしれません。 |
|
フフフ、この一見普通に取り付けただけのフィルターが何とも言えない。 | |
●補足 今回はベンチュリー部に仕切り版を付けましたが、吸気マニホールド側にも仕切り板を付ければ、さらに強大な低速トルクが手に入ります。とくにアイドリング付近ではマニホールドの容量が馬鹿にならないので、うまくスロットルバルブまで仕切ることができれば、強い低速トルクとハイレスポンスが手にはいるはずです。また時間ができたら試してみたいと思います。 なお、この発明はSUZUKI株式会社が特許を有しています。 似たようなもので、エアーファンネルからスロットルバルブに仕切り板をのばす物は川崎重工が特許を持っています。大変すばらしい発明なのに、世に出てこないのが不思議です。キャブメーカーさん、是非ともはじめから付けといてくださいなm(___)m。 今回は私の特許にならなかったのが残念ですが(おいおい)、また一風変わった面白い物を考えてみたいと思います。 (情報いただきました。パワーナウと言うものが売られているそうです。目的の適用範囲が違うのですが、これは川崎重工の特許に似ています) ※トルクブースターは権利保護されています。 個人製作は自由ですが、類似品販売、不正競争の可能性が高い物はこちらからご連絡が行く場合がございます。 |
|