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マリネッティ、フーゴー・バル、クルト・シュヴィッタース、MAVO、新国誠一・・・
未来派、ダダに起源を持ち、
音楽と文学を架橋するカッティング・エッジとして
現在も先鋭的なアーティストを輩出する音響詩、
日本初の国際フェスティヴァル、遂に実現。

     
 

東京国際音響詩フェスティヴァル
TOKYO SOUND POETRY FESTIVAL

●日時:2012年11月7日(水)、8日(木)終了しました。多数のご来場ありがとうございました。
●会場:アサヒ・アートスクエア(東京メトロ銀座線「浅草駅」徒歩3分)

●パフォーマンス出演:レーヴィ・レハト(フィンランド)
           ヨルグ・ピーリンガー(オーストリア)
           マヤ・ヤンタール(ベルギー)
           足立智美(日本)
●スカイプ/ビデオ出演:アマンダ・スチュワート(オーストラリア)
●シンポジウム出演:松井茂、ヤリタミサコ、足立智美
●世界の音響詩ビデオショーイングあり


公演スケジュール
●各日とも、開場中に世界から集まった音響詩作品のビデオショーイングを行います(開場中)。

Day 1
11月7日(水)シンポ&トーク《音響詩の世界》
開場18:30、開演19:00
     1)足立智美によるイントロダクション
     2)シンポジウム『日本における音響詩』(仮題)
       出演:足立智美+松井茂+ヤリタミサコ
     3)ゲストパフォーマーによるレクチャートーク
       出演:レービ・レハト、マヤ・ヤンタール、ヨルグ・ピーリンガー
     4)アマンダ・スチュワート スカイプ/ビデオ出演
Day 2
11月8日(木)パフォーマンス
開場18:30、開演19:00
     1)足立智美
     2)マヤ・ヤンタール
     3)ヨルグ・ピーリンガー
     4)レービ・レハト

※出演者、スケジュールはやむをえない理由により変更になる可能性があります。


チケット
全席自由
 Day1(11/7):予約1500円(税込)
 Day2(11/8):予約2500円(税込)
 通し券(予約のみ):3500円(税込)
 当日券は予約券の500円増し。

チケット発売開始:2012年8月27日(月)10:00〜
メール限定先行予約:2012年8月10日(金)10:00〜(nayac@mc.point.ne.jpのみ受付)

       
 
公演DATA 
 
       
           
 
 
 
ディレクターより

 20世紀の前衛芸術の幕開けを告げた1909年の未来派宣言が詩人であるF.T.マリネッティの起草により、ダダイズムの中核が詩人のトリスタン・ツァラ、フーゴー・バルによって担われた事実からも明白なように、アヴァンギャルドの起点を担ったのは詩でした。その後、詩が美術や音楽といった他のジャンルと合流し触発しあうことで、新しい芸術運動がうまれ発展してきました。
 しかしながら詩が音楽と結びついた時にうまれた音響詩、美術と結びついた視覚詩などの実践は、日本では各ジャンル間の深い断絶と互いの無知、近代文学が叙情から離脱できなかったという理由によって、かろうじて西洋美術史の1コマとして言及されるに過ぎません。ところが、視覚詩、音響詩のルーツともいえる、エズラ・パウンドのイマジズムに与えたフェノロサ経由の日本の文字文化のインパクト、またブラジルにおける実験詩のグループ、ノイガンドレスが、書道を始めとするブラジル日本人コミュニティの文化からそのアイデアを得ていることなど、日本文化が視覚詩、音響詩に与えた影響は多大なものがあります。また日本のダダイズムにあたるMAVOでの1920年代の作例や、新国誠一による1960年代の実験も満足な継承をみなかった現状に対して、その鉱脈を掘り起こし現代の芸術実践と接続することは、重要なことがらです。
 これは日本で初めて音響詩に焦点をあてたフェスティヴァルです。過去のものではなく、現代文化の実践としての音響詩は、多言語話者の拡大、芸術分野におけるコンピュータ、エレクトロニクスの使用の発展にともなって、音楽、文学、メディア・アートを巻き込んだ運動として認知されるに足る実績を持ちます。その運動をパフォーマンス、トーク、シンポジウムを通して多角的に解き明かします。

足立智美

 

   
 
アーティストプロフィール 
   

足立智美 Adachi Tomomi

パフォーマー/作曲家。ヴォイス、各種センサー、コンピュータ、自作楽器によるソロ演奏、音響詩、舞台音楽など幅広い領域で活動し、ヤープ・ブロンク、ニコラス・コリンズ、高橋悠治、坂田明、一柳慧、五世常磐津文字兵衛、カール・ストーン、飯村隆彦、伊藤キム、猫ひろしらと共演。またインスタレーション作家、映像作家としてもキャリアがあり、非音楽家との大規模なアンサンブルのプロジェクトもおこなう。テート・モダン(ロンドン)、ポンピドゥー・センター(パリ)、STEIM(アムステルダム)から香港の床屋、ケルンの地下道まで世界各地で公演。2009年から2010年までACCの助成でニューヨーク滞在。DAADベルリン招待作曲家として2012年2月から滞独。
http://www.adachitomomi.com

 
     
     
 
 

レーヴィ・レハト Leevi Lehto

1951年生まれ。フィンランドの詩人、翻訳家、プログラマー。16歳の時に最初の詩集が出版されて以来、膨大な著作をものし70年代の左翼運動から90年代のインターネット文化の勃興に至るまでフィンランド現代文化に大きな影響力を持つ。デジタル・ライティングのメルクマールと呼ばれるGoogle Poem Generatorの開発者。翻訳家としてはジョイスの《ユリシーズ》の新訳を始め、アルチュセール、ドゥルーズ、ベンヤミンからスティーヴン・キングまで極めて広い範囲に及ぶ。

 
 

ヨルグ・ピーリンガー Joerg Piringer

1974年生まれ。オーストリアの詩人、音楽家、プログラマー。Institute for Transacoustic Research、ウィーン・ヴェジタブル・オーケストラのメンバー。音響詩、視覚詩、電子音楽、ラジオ・アート、コンピュータ・ゲームの分野で活動し、近年はiPhoneアプリの開発者としても知られる。2010年アルス・エレクトロニカ・ホノラリー・メンション受賞。

 
 

マヤ・ヤンタール Maja Jantar

ベルギー、ゲント在住。多言語と多声を用いたヴォイス・アーティストであり、活動分野はパフォーマンス、ミュージック・シアター/オペラ演出、詩、ヴィジュアル・アートと多岐に渡る。グループKrikriの創設者のひとりとして、7年に渡ってポエトリーフェスティバルを地元ゲントにてオーガナイズ、世界各地から第一線の詩人、アーティストを招聘し高い評価を得ている。1995年より実験的なポエティックサウンド作品をヨーロッパ各地で発表し続けている。 主な共同作業者として、科学と芸術の境界に注目するシアターカンパニー「Crew」、同カンパニーの演出家/俳優エヴァウト・ドーレ、ベルギーの詩人ヴィンセント・ソロメ、カナダの詩人 a.rawlings 等。ソロメとセバスチャン・ディセナーレと共に、ポンピドーセンターにて公演。2001年より10を超えるオペラを演出。モンテヴェルディ『ポッペアの戴冠』など古典からサルバトーレ・シャリーノ 『無限の漆黒』等現代オペラまで幅広い作品をてがける。 近々、ベルリン Hybriden Verlag社より、CD、アートブックをリリース予定。

 

 

アマンダ・スチュワート Amanda Stewart
スカイプ/ビデオ出演:7日
1959年生まれ。オーストラリアの詩人。1970年代より詩をベースにしたパフォーマンス、音響作品、ヴィデオ作品を発表する。1989年にクリス/万オーストラリアの音楽家、作家と共にパフォーマンス・アンサンブル《Machine for Making Sense》を結成、多くのCDをリリースすると共に世界中をツアーする。1980年代にはABCラジオのプロデューサーでもあった。CDブックの 《I/T》は毎年オーストラリアを代表する文学者に送られる賞、アン・エルダー賞を1999年に受賞している。

 

松井茂 Matsui Shigeru
シンポジウム出演:7日
1975年東京生まれ。詩人。詩集に『同時並列回路』『量子詩』『Camouflage』『時の声』等。展示に「宥密法」(豊田市美術館)、「春のAIR:エフェメラル」(国際芸術センター青森)、「第3回府中ビエンナーレ:美と価値」(府中市美術館)、「ICCキッズ・プログラムいったい何がきこえているんだろう」(ICC)等。その他の活動に、方法、「新国誠一展」の調査研究、「音韻と感覚イメージによる触感覚デザインの研究」代表、シニギワ(長嶌寛幸とのユニット)。最近は、1950、60年代のテレビ・メディアと現代美術の影響関係について研究している。現在、東京藝術大学大学院芸術情報センター助教。

 
 

ヤリタミサコ Yarita Misako
シンポジウム出演:7日
詩人。北海道岩見沢市朝日炭鉱の生まれ。明治学院大学や東洋英和女学院大学大学院で、アメリカ現代詩と女性学を学ぶ。ビートやフルクサス、詩の評論とアートの評論、カミングズの訳詩、ギンズバーグの訳詩、ヴィジュアル詩などを発表し、パリや全国で朗読会多数。靉嘔・塩見允枝子作品とフルクサスのピース、新国誠一作品の上演多数。
著書・訳書(共著共訳を含む):『ビートとアートとエトセトラ』『詩を呼吸する』『カミングズの詩を遊ぶ』『メディアと文学が表象するアメリカ』『そのままでいいよ。。ジャック・ケルアックと過ごした日々』『北園克衛の詩と詩学』

   
     

●スタッフ
企画・ディレクター:足立智美
舞台監督:鈴木英生(カノン工房)
制作:福永綾子(ナヤ・コレクティブ)
●主催:有限会社ナヤ・コレクティブ
●協賛:アサヒビール株式会社
●協力:オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム
●助成:公益財団法人アサヒグループ芸術文化財団
 公益財団法人野村財団
 アーツカウンシル東京準備機構(公益財団法人東京都歴史文化財団)
●後援:フィンランド大使館、ベルギー大使館

 







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