春・山菜とり

 

ミズバショウの群生
2002.May




ツクシとタンポポ ゼンマイ
野尻湖の春 ゼンマイ

春の山には幸がいっぱい!

 野尻湖の周りの斑尾山に山菜を採りに行きました。まだ残雪もところどころある中、沢山の山の幸が芽吹いていました。フキノトウは冷たい雪の下からしっかり顔を出していて、生命力をひしひしと感じます。
フキノトウは開いておらず、小さくつぼんだ状態のものの方が苦味(アク)も少なく美味しいです。天ぷらにしたりゴマ油で炒めたり、はたまた蕗味噌にしたり・・・。いろいろな春の楽しみ方があります。私は泊まっていたロッジの奥さんに教えてもらって以来、蕗味噌にすっかりはまっています。風味も良くとても美味しいです。

蕗味噌の作り方は、まずフキノトウを細かく刻み、サラダ油でフキノトウを良く炒めます。そして、信州味噌を入れ、砂糖、醤油で味を調えます。これだけでとってもおいしい蕗味噌ができます。




カタクリ

スプリング・エフェメラル

 カタクリが咲いている場所に出会いました。
このように群生して咲いているところに今まで出会ったことがなかったので、嬉しくて寝ころがって写真を撮ったり、土や花の香りをかいでしまいました。私は雑木林が開けた斜面で見かけたので、カタクリというのはどのようなところに生育するのかを調べてみたところ、丘陵地の北側や山地にかけて自生することが多いよう。
片栗粉はもともとカタクリの鱗茎からとるのですが、今では純粋にカタクリを使っているものは非常に少なく、貴重なものなのだそうです。

 あと、春先に舞うギフチョウという美しい色合いの蝶はカタクリの花が好きだそうです。カタクリもギフチョウも春の訪れを知らせる大切な存在ですね。




収穫物 収穫物を分ける作業
収穫物 収穫物を分ける作業

収穫した山菜

 こんなに採れました!フキノトウ、ナルコユリ、ミズ(ウワバミソウ)、ヨブスマソウ、ハンゴンソウ、トリアシショウマ、タラノメ、コシアブラ、ツクシ、コゴミ、ゼンマイ、オオイタドリ、ワラビ、エゾニュウ、ネマガリダケなどなど。
もっと採れるときもあるそうです。でもこれだけの収穫があれば十分ですよね!

タラノメやコシアブラの幹には棘があり、それでいつのまにか体中が傷だらけになっていました。ゼンマイはなかなか無くて、綿に包まれているゼンマイを見つけたときには神々しくも見えました(それだけ、滅多には見つけることが出来なかったということ)。
また、山菜採りから戻ってから、夕飯で頂くためにツクシのはかまをとったり料理の下準備をしました。このひとときもたまらない楽しさです。




山菜ディナー

 おひたしから天ぷら、炒め物、焼き物などにして頂きました。
山の中を何時間も這いつくばりへとへとになって採ってきて、その後に頂く山の幸。こんなに山の恵みを感じることはなかなかないことなのではないでしょうか。

 食前酒にはロッジの自家製果実酒を頂いたのですが、これがまた程よい甘みで本当に美味しい。食前酒なのに何度もお代わりしてしまったくらいです。
また、自家製で周りの自然で採れた実から作られたものだから、美味しいに決まってます!

 料理はトリアシショウマやコゴミをおひたしにしてマヨネーズをつけたり、鰹節をかけて食べたのですが美味しかったです!トリアシショウマの油炒めも美味しかっ!。
あとは、ナルコユリもホクホクした食感で好きです。ツクシは卵とじにしたり、定番のおひたしにしたり。
みんなで袴を取るのが大変な作業だけれど山での話に花が咲いて楽しかったです。


   あと、まだ一回しか食べたことがありませんが一番気に入っているものは、ネマガリダケです。ネマガリダケの笹やぶを本当に字の如く這いつくばって探します。斜面の下から見上げるようにして、土の中に埋もれているまだ若いタケノコを探します。若いうちのタケノコは柔らかくて甘みがあるそうです。
とはいえ、若いのは土から親指くらいの長さしか現れておらず見つけるのも大変!
 更に、タケノコを食べるための下準備として親指サイズのタケノコの皮をむいていくのですがだんだん小指サイズになってしまいます。でも、これがまた美味しい!”ちょっとしか食べるところがないから”というのも良い調味料となり、すごく美味しい!焼くとホクホクした感じが増して美味しいですし、更に!お味噌汁に入れると又美味しい!なんて季節を感じる風流な味なんだ、としみじみと味わってしまいました。

 山菜の時期とネマガリダケのタケノコの採れる時期は、場所により異なるとは思いますがここ斑尾周辺では微妙にずれているようで、何度か行っている山菜採りでは山菜は採れるのですがタケノコにはなかなかお目にかかれませんでした。両方得ようとしていることが贅沢なのでしょうね。でも、ネマガリダケのタケノコの美味しさには本当に参りました!皆さんもとることができたら是非お味噌汁を作ってみてください!



何されても怒らないからといって…ロッジの犬、チャロ

ロッジの山歩き犬・チャロ

 ロッジには山菜やキノコ狩りに一緒にいってくれる心強いワンコ・チャロがいます。熊よけとして頼もしい存在でもあり、人間がへとへとにくたびれ果てているときにでも先頭をきって山道を走り回っていて、こちらも元気が出ます!
 チャロは人が大好き!自然が大好き!でロッジを朝、みんなで出発しようとすると「一緒に連れていけー!!」と大騒ぎします。最近はさすがにお年をとられてよたよたですが、でも人好き、自然好きは相変わらずのようです!!


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