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3月11日に高知競馬場でオースミレパードが30勝目を上げました.
地方競馬で30勝馬というのはそれほど珍しいことではありませんが,
驚くのはオースミレパードが16歳だったということです.
これはサラブレッド系馬の最高齢出走記録と最高齢勝利記録となります.
16歳と言われてもピンと来ませんが,
同期の馬に
ナリタブライアン,
サクラローレル,
ヒシアマゾン
がいると言えば,
「ものすごい高齢馬」という気がしてきます.
オースミレパードは1993年に中央でデビューし,アンドロメダS,オパールSに優勝(いずれもオープン),
平安S(G3)2着など46戦6勝の成績を残して1998年に高知に移籍しました.
以後はほとんど休むことなく走り続け,4月1日現在で201戦30勝の成績です.
オースミレパードの前の最高齢出走・勝利記録は
ヒサトモ
の15歳6ヶ月ということですが,
ヒサトモは1938(昭和13)年に引退して繁殖入りした後1949(昭和24)年に現役復帰したもので,
現役を続けているオースミレパードと比較することはできません.
ヒサトモ(繁殖名:久友)は戦後の混乱期に競走馬不足から無理やり現役復帰させられ,
1949年11月に調教中の事故により死亡しています.
繁殖馬時代の産駒ブリューリボンから
トウカイローマン(オークス馬)や
トウカイテイオー(皐月賞・ダービー・有馬記念優勝など)が出ており,
また名種牡馬
月友
の半妹にあたる良血馬で,
戦後のどさくさがなければ15歳で現役復帰などという過酷な運命を辿ることはなかったはずです.
オースミレパードが大事にされて16歳まで走り続けられるのも,
平和な時代だからこそと言えるでしょう.
オースミレパードは関西テレビの競馬中継で解説をしているO氏に
「オースミパレード」とまちがえて連呼され,
そのせいか私もずっと「オースミパレード」だと思っていました.
ごめんなさい.