2001年1月7日(日)「ヘルレイザー ゲート・オブ・インフェルノ」

HELLRAISER : INFERNO・2000・米・1時間39分

日本語字幕翻訳:東野 聡/ビスタ・サイズ(?)/ドルビーデジタル


ジョセフ・ソーン(クレイグ・シェーファー)は、物事を調べるのが好きで刑事になったが、証拠品の中から現金をくすねたり、娼婦を買ったり、セックスに麻薬を使ったりと、必ずしも良い刑事というわけではなかった。それが、ある日、殺人現場で奇妙な立方体のパズルを発見したことから、日頃の罪を償う地獄へと送られることになる。

70点

1つ前へ一覧へ次へ
 ひょっとしたらシリーズ中最低の低予算で造られたのかもしれない。定番となっている“魔道士(ピンヘッドたち)”が展開する地獄絵図がほんの僅かしかない。そのため自ずと物語の焦点は主人公の内面世界へと向かう。彼の罪、彼の過去、保身のため罪を犯し続けながらも、子供だけは助けようとする矛盾した行動、理論……。つまらなくはないが、地味。あまり映画的ではない。そう思って調べたら、なんと本作はVシネだった!!

 クライブ・バーカー原作・監督のこのシリーズは、イギリスで1987年「ヘルレイザー(Hellraiser・1987・英)」に始まった。これが好評だったことからハリウッドで続編「ヘルレイザー2(Hellbound : Hellraiser・1988・米)」が作られ、そして3(のちにディレクターズ・カット版を公開)、4(監督はケヴィン・イェーガーだがアラン・スミシー〈仮名の定番〉になった)と評判を落とし、ついに5作目にしてVシネになってしまった。どうりで見せ場のSFXシーンがほとんどないわけだ。

 それでも結構怖い。予算がないぶん、工夫して怖く仕上げようとしているから、ぞぞぞっと怖い。殺人現場に残された子供の指、目のないのっぺらぼうのボンデージ・ファッションのボディ・ピアスのねーちゃんたち、胸より上しかない両腕と頭だけで這ってくる男……。おお、怖!

 ボクは、第1作目と第3作をビデオで、第2作と第4作は劇場で見ている(3は劇場未公開)。評価は回を重ねるごとに酷くなっているが、ボクはそれぞれ怖くて、驚かされて、そこそこの評価はして良いと思っている。本作も低予算ながらがんばっているし。

 驚いたのは、第1作で魔道士=ピンヘッドを演じたダグ・ブラッドリーが、13年たった第5作でもほぼ昔のままピンヘッドで登場すること。ちょっとシワが増えたかもしれないが、印象はほとんど変わらない。とても13年もたったとは……。

 今回描かれる地獄は、無限地獄。多くの罪を犯し、それに罪悪感を感じない主人公は


【ただいま執筆中。少々お待ちください】



 公開2週目の初回、30分前に着いたら2人だけ。人気ないなあ。15分前に開場して10人ほどの入り。最終的には300席の劇場に15〜16人。レイト・ショーより悪いかも。ただVシネということがバレていたとなれば、みなビデオ化を待っているのかもしれない。

 やはり若い人が多く、20代がほぼ半分。あとは30代以上。ほとんどが男性で、女性は男性に連れられてきた2〜3人のみ。ホラーは女性客が多いのが一般的だが、どうも「ヘルレイザー」シリーズだけは違うらしい。


1つ前へ一覧へ次へ