2001年1月27日(土)「リトル・ダンサー」

BILLY ELLIOT・2000・英・1時間51分

日本語字幕翻訳:戸田奈津子/ビスタ・サイズ/ドルビーデジタル


1984年、イギリスの片田舎、炭坑町ダーハムに住む11歳の少年ビリー・エリオット(ジェイミー・ベル)は、父とその父もボクシングをやっていたことから、毎週ボクシング・スクールに通わされていた。ところがある日、炭坑夫たちのストライキが起こり暖房用の石炭が少なくなったことから、ジムをダンス・スクールと共用することになった。そのレッスンを見ている内に、ビリーは興味を持ち女の子の列に入っていくが……。

77点

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 いわゆるハリウッド映画的なスケール、豪華さ、スター、アッと驚くどんでん返し、目を見張る映像……そういったものはほとんど一切ない。でも可笑しくて、嬉しくて、誇らしい作品。涙がツツーっと。多くの方が感動の爽やかな涙を流されていたみたい。

 いってみれば、これはイギリス版「遠い空の向こうに(October Sky・1999・米)」(ロケット・ボーイズ:原作)。炭坑しかないような田舎町で、父も兄も炭坑夫で、弟もわずか11歳でゆくゆくは炭坑夫になると期待されている。男の子は男らしくボクシングを習い、女の子は女らしくバレエを習うのが暗黙のルール。

 そういう古い因習にとらわれた閉鎖されたところで、男の子がバレエ・ダンサーを目指すということはどういうことなのか。ロケット・ボーイズと違うのは、あちらは高校生で自分の考えを言ってオヤジに反抗できるけれど、こちらは小学生なので上手く自己主張もできないしオヤジに正面切って逆らうことができないのだ。しかも、その小学生は、父も家族のために頑張っていることをちゃんと理解しているわけで……。

 実際に1984年に起きた炭坑のデモを背景としているので、この物語が実話のような印象を受ける。


【ただいま執筆中。少々お待ちください】



 公開初日の3回目、20分前に着いたら場内のロビーはほぼいっぱいの人。もう2回席しか空いていないとか。うーむ、予想したより混んでいる。さすがにゴールデン・グローブをはじめ世界各国の20の賞にノミネートまたは受賞した作品だけのことはある。ほぼ会場と同時に満席となった。通路に座ってみた人もかなりいたようだ。名画座向きの映画だとは思うけれど、劇場のキャパが270席程度ではつらい。でもこれだけ賞を取ったりノミネートされている作品なんだから、どれくらい人が入りそうかはわかりそうなもんだけど……。

 老若比はほぼ半々。かなり高齢の人もいたようだ。男女比は4:6で女性の方が多い。これは予想通り。印象としてはオバサンが多かったような……。ペチャクチャとうるさいから目立っただけなのか。

 アメリカではレイティングがR指定なので17歳以下は親が同伴していないと見られない。たぶんセックスについて子供同士で話すシーンがあるからだろう。もちろん日本はOK。そしてデートで見るのにも適した映画だと思う。見た後2人でいろいろ話すことができるだろう。ロングランしそうだから今後のデート・コースにぜひ、どうぞ。


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