2001年2月3日(土)「弟切草〈おとぎりそう〉」

2000・弟切草製作委員会・1時間25分

ビスタ・サイズ(DVC Pro)/ドルビーデジタル


ゲームソフト制作会社に勤める公平とイラストレーターの奈美は、すでにうまくいかなくなっていた。そして最後の旅行ということで、実父の遺産として受け継ぐことになった屋敷を見学にいくことにした。はたして訪れたその屋敷は荒れ放題で、管理人の話では、20年来人が訪れたことがないという。

58点

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 チュン・ソフトの人気アドベンチャー・ゲーム(今はインタラクティブ・ムービーと言うのか。同社ではマルチ・シナリオのサウンド・ノベルと呼んでいた)を大胆な解釈で映画化。

 うーん、映画的な工夫が不足で、いかにもゲームというかVシネというか、安上がりな作り。どうしてこれが劇場にかかってしまうのだろう。しかもナショナルのプロ向けデジタル・ビデオ・カメラ、DVC Proを使っているという。つまりビデオ撮り。そのせいか画質は映画としては? これだけ色をいじってしまうと、汚くしか見えない。そして画質が話にならないから、ここまで色をいじったとしか思えない。狙いとは逆に、DVC Proのイメージ・ダウンになってしまったと思う。とにかくお金を取って人に見せる絵ではないと思う。(ファンの人、ゴメンナサイ……)

 すぐに結果の出るゲームとか、TVでタダで見るとか、レンタルで200円とかで借りてくるVシネならこれでもいいのかもしれないが、劇場公開映画としてはいかがなものか。そうか、「狗神」のオマケということか。どちらも深く原田眞人監督が関わっているようだし……。

 演出もどうかと思うが、脚本もどうなんだろう。初めからオチがわかるようでは、長坂秀佳の原作をここまで換骨奪胎した意味がない。映画的にしたかったのだろうが、この演出ではそれも逆効果。お手軽なTV的構成になってしまった。1時間25分だと、ちょうど特番枠にピッタリか。むしろ、「大学生の恋人同士がドライブ中、車が故障してしようがなく森の奥の洋館に迷い混む」というふうに原作に忠実に作ってくれた方が怖かったのではないだろうか。

 


【ただいま執筆中。少々お待ちください】



 公開2週目の2回目の30分前、着いたらロビーに12〜13人の人。15分前くらいには30人ほどになった。

 その9割はハイティーンのカップルで、この手の映画に多いパターン。だから男女比はほぼ半々。前回が終了して入れ替え後、ハイティーンの女性がやや増えて男女比は4:6ほどになった。入りは、586席の6.5〜7割というところ。まあまあですね。


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