2001年3月10日(土)「102〈ワン・オー・ツー〉」

102 DALMATIANS・2000・米・1時間42分

日本語字幕翻訳:石田泰子/ビスタ・サイズ/dts・ドルビーデジタル・SDDS

日劇プラザはDLP上映、18時35分の回から英語音声日本語字幕上映


前回の事件で警察に逮捕され、パブロフ博士の研究所で精神的な治療を受けていたクルエラ・デビル(グレン・クローズ)はすっかりいい人になっていた。そして仮出所を認められ、監視官の元へ出頭する。監視官事務所で捨てられたペットの家が財政的な危機にあることを知り、援助を申し出るのだが……。

70点

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 うーん、はっきり言えば完璧な子供向け映画。前作がまだ大人も楽しめる映画であったのとは対照的。そういえば上映もだいたい夜6時以降の回のみが英語音声日本語字幕による上映で、あとはすべて日本語吹き替えというところが多かった。そうか、そういうことか。

 一番の原因は脚本にあるような気がする。これはストーリーを構成した人にも、実際に脚本を書いた人にも当てはまる。強引でご都合主義のストーリー展開。説得力のない脚本は、だから共感を得ることができない。

 見所は、グレン・クローズの華麗な、まるで一時期の小林幸子のような、あるいは「マイ・フェア・レディ(My Fair Lady・1964・米)」のような美しいがちょっとバブリーな、衣装。すばらしい。いい人の時にはお上品で、比較的つつましやかで、いかにも上品なお金持ちという雰囲気。それが元の凶暴な人にもどると、華美というか派手な印象の尖ってトゲトゲしいものに変化する。確かに、この辺は見る価値がある。グレン・クローズは最後には文字通りの汚れ役を、なにか嬉々として演じているようで、これも興味深い。

 また、普通のダルメシアンの子犬を数十匹使って撮影されたというオドボールことオッドちゃんは、丹念にひとコマずつ黒ブチを消していったというから大変な労作。また、本物の子犬では不可能なシーンには3D-CGも使われ、これはたぶんほとんど見てわかると思う。これらCG技術も見る価値はあるだろう。

 あと、あえて言えばヒロインの保護観察官クロエを演ずるアリス・エバンズが美しい人なので、彼女目当てという人がいてもいいかもしれない。ひょっとしたら今後注目かも。

 公開初日の英語音声1回目、30分前に着いたらすでにロビーには行列ができていて、60〜70人ほども並んでいただろうか。銀座という場所柄もあってか、80%は20代のカップル。オジサンとオバサンのカップルに単独のオジサンたち。ファミリーも少々いた。

 全体としては6:4で女性の方が多い。12席×6列の指定席は、24席ほども埋まっただろうか。しかし最終的に一般席は554席の2/3が埋まっただけ。この内容ではこれでも多すぎるかも。IMDbでは半分の5点行っていないし……。横に広くて見にくい劇場だし……。

 東京は銀座の劇場だけがDLPによるデジタル上映。フィルムと比べてなんら遜色なし。いやむしろフィルムでは出せない色を再現できる分、優れているかもしれない。

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