2001年3月17日(土)「スナッチ」

snatch・2000・英/米・1時間42分

日本語字幕翻訳:松崎広美/ビスタ・サイズ/ドルビーデジタル・SDDS


ベルギーでフランキー(ベネチオ・デル・トロ)が盗んだ宝石の中に、86カラットの巨大なダイヤモンドがあった。これをさばくため、フランキーはロンドンに立ち寄るが、これにケチな故買屋、賭けボクシングのノミ屋、ニューヨークのマフィア、もとロシアのKGBだった武器屋、ボクシングのプロモーター、流浪民の一族などが欲の皮を突っ張らせて群がってくる。

76点

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 なんでも前作の「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(Lock, Stock & Two Smoking Barrels・1998・英)」を見たブラッド・ピットが、ぜひガイ・リッチー監督作品に出演したいというので、作られたのが本作なんだとか。ということは、ブラッド・ピットが主役かそれに近い扱いということだな……。一見、ブラッド・ピットはちょい役のようだが、これだけ錯綜した複雑で悲惨な話の中で、彼だけは……。なるほどね。

 こんな複雑で、たくさんの個性的なキャラクターが出てきて絡み合っていく話を良くまとめたものだと思う。これは素晴らしい才能に違いない。こんなにハチャメチャで一体どんな結末を迎えるのかと思っていると、そうか、そうなるかと、ちゃんと納得させてくれる。ただ、溢れるばかりの暴力と汚い言葉(しかも発音も普通の英語ではない雰囲気)のオンパレード。決して気分は良くない。

 つまり、やっぱり「ロック……」と同じなのだ。印象も、物語の構成も、テイストも、出演者も、なんだか「ロック……」の焼き直しを見ているようだ。ただ、前作は暴力と汚い言葉よりギャグが明らかにパワー不足だった。今回はどうか。今回も暴力と汚い言葉の方が勝っているんだけれど、全体の雰囲気に何かおかしい感じのものがあるのだ。




【ただいま執筆中。少々お待ちください】




 公開2週目の2回目、前回終了の10分前に行列を作るよう案内された。この時点でロビーには80人くらいの人。ほとんどは若い人で、中心は20代のカップル。そして若い女性、オヤジという構成。男女比は4:6で女性の方が多い。マドンナのダンナは若い女性に人気があるというか、ヨーロッパ映画はだいたい若い女性なのだな、昔から。でもブラッド・ピットのおかげかも。

 たぶん銀座・有楽町界隈で1番の劇場だと思われる日比谷スカラ座は、17席×4列が指定席。最終的にここに6人、ほかは654席のほぼ6割の入り。まあまあの入りではないだろうか。決して気分のいい映画ではないが、なかなか面白い映画に仕上がっていると思う。


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