2001年3月24日(土)「ザ・セル」

THE CELL・2000・米・1時間48分

日本語字幕翻訳:林 完治/シネスコ・サイズ(マスク)/dts・ドルビーデジタル・SDDS


連続猟奇殺人犯カール・スターガー(ヴィンセント・ドノフリオ)が持病の発作で倒れ、FBIによって発見されたときは昏睡状態で意識がなかった。そのとき、すでにある若い女性を誘拐した直後だったため、まだ女性は生きている可能性が高かったものの、場所を特定することができない。そこでFBI捜査官のピーター(ヴィンス・ヴォーン)は他人の脳の中に入って治療する心理学者キャサリン(ジェニファー・ロペス)に、カール・スターガーの脳の中に入って、人質を監禁している場所のヒントを探るよう依頼するが……。

73点

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 驚異の映像の数々。殺人犯の心の中を表す異常な世界は、それだけで言いようのない恐怖を感じさせる。瑞々しく鮮やかな色彩と、残酷なまでのエロティシズム。そして不安にさせる音楽。これらが奇妙なアンサンブルとなって恐怖を生み出しているかのような、そんな映画。

 ストーリー自体に目新しいところは何もない。連続猟奇殺人事件で、アメリカならありふれた題材。要は、彼が最後に誘拐した人質を救うことができるか、というそれだけ。

 この映画がすごいところは、その単純なストーリーに、サイコダイバーを持ち込んだこと。しかも、それを具体的には脚本に記さず、監督の感性に任せてしまったこと。これで、驚異の映像ができあがった。

 もちろん映画の中で「サイコダイバー」という言葉は使われていない。これは夢枕獏のエロティックSFアクション小説「サイコダイバー・シリーズ」からボクが拝借してきただけ。でも、人の脳に入り込むという設定は全く同じ。現在までに18巻も出てまだ続いているという長寿シリーズ。最初が1983年ころだから、少なからずこの作品を参考にしている、あるいはインスピレーションを得ているのではないだろうか。

 監督は





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 初日の初回、45分前に着いたらすでに30〜40人が並んでいた。えっ、こんな人気があったのか。この80%が20代前半のカップルで、残り20%がオヤジから初老までのアダルト層。女性だけのグループもいて男女比はほぼ半々。

 ボクが見た劇場は指定席が無く、本作公開がリニューアル初日になるのだそうだ。スクリーンは小さめだが、ハイバックのカップ・ホルダー付きになった。いいことだ。

 映画の初日プレゼントと、劇場の改装記念サービスが加わってサービス三昧。無料のポップコーン・サービスに、限定の大型ポスター、空くじなしの福引き券までが配られた。ホント得した気分。

 30分前に開場した時点では、縦長417席の座席の3.5割ほどしか埋まらなかったが、最終的に7.5割ほどまでいったのはテレビのおかげか。R-15指定なので、入り口近くに15歳未満は入場できませんと貼ってあり、ちゃんと守られているようだった。

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