2001年3月31日(土)「ミート・ザ・ペアレンツ」

MEET THE PARENTS・2000・米・1時間48分

日本語字幕翻訳:戸田奈津子/ビスタ・サイズ/dts・ドルビーデジタル・SDDS


看護士のグレッグ・フォッカー(ベン・スティーラー)は、ガールフレンドのパー・バーンズ(テリー・ポロ)にプロポーズしようと思っていたが、その前に彼女の妹が結婚するというので、彼女の実家に行く羽目になってしまう。ところが、彼女の父ジャック(ロバート・デ・ニーロ)は元CIAの情報戦専門家で、しかも過保護の傾向がある堅物だった。

69点

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 アメリカでは好評を博したコメディだが、日本ではどうなんだろう。制作が、最近はそうでもないが、あの「ドリーム・ワークス」だというのが気になる。

 しかし、逆に期待できる要素はたくさんあって、まず監督が傑作コメディの「オースティン・パワーズ(Austin Powers)」シリーズのジェイ・ローチ。主演が「メリーに首ったけ(There's Something About MARY・1999・米)」のベン・スティラー。堅物のもとCIAに名優、ロバート・デ・ニーロ。全米ヒット作品……などなど。

 ボクはほとんど笑えなかった。なんか主人公の立場に立ってしまって、彼の緊張感、居心地の悪さが伝わってくるのだ。“人間嘘発見器”なんてあだ名を持つ父にあったら、だれでもこうなるかもしれないと。

 いやいや、それより、主人公の不注意さに腹が立つのだ。のっけから不運なことばかりでイライラしていたというのは理解できるが、相手が厳格な父でないとしても、“人間嘘発見器”でないとしても、あんなにその場の思いつきのウソでミスを取り繕うような行為なんて、墓穴を掘る以外の何物でもないはず。だから同情できないし、笑うどころか、そこを突っ込みたくなる。「いいかげんにしろ、ペシッ」って感じ? 神は自らを助くるものを助く、なら彼は絶対に助けないだろうと。

 もちろん笑えるところもちゃんとある。少ないだけで。ボクはちょっとダメだったなあと。でも場内でもあまり笑い声はあがっていなかった。

 公開初日の初回、みぞれ混じりの朝、50分前に到着したら15人ほどの列。ほとんどは30歳以上。夫婦カップルが多い。当然、男女比も半々。その中のあるオヤジが奥さんに言っていたのは、「なんで前売り券があって、並ばなきゃならないんだ。だから映画に来るのイヤだったんだ」。天気が悪いこともあって、イライラしていたんだろう。奥さんに当たってもしようがないのに。定員入れ替え制というのは、見直した方が良いんじゃないだろうか。劇場の方だって手間が増えるわけだし。それに見合うメリットはないと思うのだけど。

 さすがに寒い日だったので、45分前には開場してくれた。10席×6列の指定席も、初回だけは全席自由。ここから埋まっていった。子供連れのファミリーも少しいたが、はたしてこの内容がわかるんだろうか。でもやっぱり平均年齢はかなり高いと見た。

 30分前には70人ほどになり、人気のほどが伺えた。ロバート・デ・ニーロのおかげなのか。648席は10分前に6.5割ほどが埋まり、最終的に7割ほどになった。男女比は4.5:5.5で、やや女性が多い感じ。そして半数以上はアダルトだった。


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