2001年4月15日(日)「チキンラン」

CHICKEN RUN・2000・英・1時間25分

日本語字幕翻訳:戸田奈津子/ビスタ・サイズ/ドルビーデジタル・dts・SDDS

イギリスのある養鶏場。ここでは厳しい規律によって鶏たちが飼育され、卵を産まなくなった雌鳥はただちに首をはねられ食用とされていた。運営しているのはトゥイーディー夫妻。あまりの厳しさに、鶏たちは全員で脱出するべく「大脱走」を試みるが、いつも失敗していた。そんなとき、1羽の雄鳥ロッキー(声/メル・ギブソン)が空を飛んでやってきた。

77点

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 「ウォレスとグルミット」でおなじみの、というよりはグリコの「ぷっちんプリン」のTVCMでおなじみの、クレイ(粘土)アニメ。作ったのはアードマン・アニメーションズというイギリスの会社で、今度はアメリカのドリーム・ワークスが組んだためスケールが一段と大きくなって、しかも拡大公開されることになった。

 それにしても、このデジタル時代にあって、1コマずつ粘土の人形を手作業で動かしていって映画を作るという大変な作業をあえてやるところがやっぱりすごい。この方法だと、一部動きの不自然なところも出るものだが、ストーリーの面白さ、キャラクターのかわいいらしさが、それをカバーして余りある。

 それにしても、上映の1回目と2回目が吹き替えで、3回目以降が字幕ということからもわかるように、基本的には子供向けの映画なのだが、感動する。どれもよくあるパターンで、登場人物もステレオ・タイプ。なのにあらゆることのさじ加減が絶妙で、すべてがうまくかみ合って、1+1が2以上になるハーモニーを奏でている。そこが素晴らしい。涙が出るかと思った。

 アイディアのベースとなった「大脱走(The Great Escape・1963・米)」へのオマージュもたくさん盛り込まれている。


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 公開2日目の3回目。字幕版では1回目。メル・ギブソンがお調子者の雄鳥の声を担当しているので、どうしても字幕で見たかった。ニワトリみんなを率いる雌鳥のジンジャーの日本語吹き替えは優香なのでちょっと迷ったが、やっぱり字幕でしょ。

 40分前に着いたらすでにロビーに行列ができていて、50人弱というところ。予想通りオヤジは少ない。全体の1割ほどしかいなかった。ほとんどは20代の若い男性で、小さな子供も1〜2人いた。字幕が読めるんだろうか。親は何を考えてるんだか。

 指定席は10席×6列用意されていたが、結局誰も座らず、756席は3.5割ほどの埋まり具合。あれ、やっぱり子供向けと思われているんだろうか。もちろん子供も楽しめるけれど、大人が見ても十分楽しめるのに。恋愛ものとして、「大脱走」のパロディとして、そして何より流れ者がトラブルの手助けするという西部劇のパターンを使ったアクションとしても、ある種ミュージカルとしても、よくできた映画だと思うんだけど。

 最終的に男女比は縮まって5.5:4.5でやや男性が多いといった感じ。その割にはカップルは少なくて、男の2人連れとか、女の2人連れが多かったのはどうしてだろう。


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