2001年5月19日(土)「15ミニッツ」

FIFTEEN MINUTES ・2001・米・2時1分

日本語字幕翻訳:栗原とみ子/シネスコ・サイズ(マスク)/ドルビーデジタル・dts・SDDS

〈アメリカR指定、日本なし〉

刑務所から出たばかりのロシア人オレッグ(オレッグ・タクタロフ)とチェコ人エミル(カレル・ローデン)の2人は、自分たちの分け前を受け取るために、ニューヨークの仲間の元へ向かった。しかし、長い間に仲間は金を使い果たし、1セントも持っていなかった。逆上した2人は、その場にいた全員を皆殺しにし、火を放って逃げる。この事件に、ニューヨーク市警で一番有名な殺人課の刑事エディ・フレミング(ロバート・デ・ニーロ)と、消防局放火事件捜査官のジョーディー・ワーソー(エドワード・バーンズ)が当たることになるが。

76点

1つ前へ一覧へ次へ
 怖い。ひさびさに怖い。このサスペンス。やっぱりアクションものは悪役でしょう。悪役が怖ければ怖いほど、物語は興味を引きつけ2時間の長丁場をまったく長く感じさせない。怖すぎて、ホラー・ムービーを見ているような気さえするほど。

 このリアルさは、登場人物がそれぞれ丹念にわかりやすく描かれているからだろう。チェコ人エミルは感情をコントロールできない激情タイプ。勢いで仲間まで殺しかねない危なさがある。ロシア人オレッグは、映画オタクで、少し相棒にびびりながらも、盗んだビデオ・カメラで自分の作品を作るのだと犯行のすべてを記録していく。

 そして、それを視聴率のためにTVでオンエアーしようと買い取り、センセーショナルにあおり立てるTV局。本当にいいものを作ろうとする者の声は、たとえ評判の良くない者だろうと視聴率という結果を出している声の大きな者の陰に隠れてしまうという現実。これがまた怖い。おそらく日本でも似たようなものなのだろう。

 犯罪者たちの言い分は「いくら人を殺そうとも精神病なのだと認められれば入院ですみ、完治すれば自由の身になると。ダブル・ジョパディ(二重処罰の禁止)制度があるので、いったん刑が確定してしまえば再審はあり得ない。あとで自伝を映画会社に売れば大もうけできる」というもので、彼らは犯行現場にことごとく精神異常を示すような証拠を残しておく。これがまた恐ろしい。





【ただいま執筆中。少々お待ちください】



 公開初日の初回、40分前に着いたら誰も並んでいない。30分前になって10人ほどの列ができたが、ほとんどはオヤジばかり。ようやく20分前になって開場する頃、若い人と女性も増えだした。

 新宿の劇場で見たのだが、ここはいつも開場するのが遅い上に、待っている人に何の情報提供もない。何分に開場するとか、ここに列を作ってくれとか、ちゃんとアナウンスしないのはいかがなものか。

 最終的に763席の4.5割ほどしか埋まらなかった。8割はオヤジ。女性は老若半々で、全体の1割ほどだろうか。少々ハードな内容なので、女性には向かない内容かもしれない。

 初日の初回から、ぴあシネマリザーブシート(11席×1列)があるおかげで指定席(11席×4列)がある。しかし、結局誰も座らず、すっぽりと中央の席を空けて上映が始まった。ああ、もったいない。


1つ前へ一覧へ次へ