2001年5月20日(日)「クイルズ」

QUILLS・2000・米・2時3分

日本語字幕翻訳:松浦美奈/ビスタ・サイズ/ドルビーデジタル

〈アメリカR指定、日本R-15指定〉
マルキ・ド・サド侯爵(ジェフリー・ラッシュ)は、エロチックな小説を書いたことでナポレオン(ロン・クック)によってシャラントン精神病院に収容された。それでも出版を続けるサド侯爵に、ナポレオンはロワイエ・コラール博士(マイケル・ケイン)を派遣し、厳しく監視することにするが……。

74点

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 ショッキングな内容。それはエロチックというより、残酷描写……悪意……時代のうねり……言葉にしにくい雰囲気……それがショッキング。何しろ、冒頭のタイトル前に描かれるのが、美人の貴族が1789年のフランス革命の結果ギロチンで処刑される様子。カメラはギロチンの刃となり、女性の首に真っ逆様に落下して、内部にまで入っていく。

 サド・マゾのサドの語源となったサド侯爵が、その著作の過激さゆえに、ことごとく弾圧されていく様がスゴイ。最初はホアキン・フェニックス演じる理解ある牧師によって、いわば自由な気風で収容されていたものが、マイケル・ケイン演じる偏執的なロワイエ博士がやってきてから、ガラリと変わってしまう。ペンを取り上げ、書くものを取り上げ、はてはベッドや家具まで取り上げ、しまいには衣服も体の自由までも奪ってしまう。むしろサドなのは博士なのではないかと思えるほど。

 これに巻き込まれるのが、ケイト・ウィンスレット演じる洗濯女のマドレーヌ。彼女が襲われるシーンが、これまた怖い。これから見る人のために詳しくは書かないが、襲撃に至る過程がとてつもなく恐ろしいのだ。





【ただいま執筆中。少々お待ちください】



 公開2日目の初回、45分前に着いたら有楽町の劇場はすでに開場していて、12〜13人の人が座っていた。徐々に人が増えていき、15分前で183席と小さいながらもスタジアム形式で見やすい劇場の4.5割が埋まった。最終的には6割ほどの埋まり具合。男女比は4:6で女性の方が多かった。年齢的にはほとんどが中高年で、若い人はほとんど女性。

 ほとんど限られた年齢層しか見に来ていないが、R-15の指定が前売り券に入っていないのはいいんだろうか。素朴な疑問。


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