2001年6月10日(日)「ロスト・ソウルズ」

LOST SOULS・2000・米・1時38分

日本語字幕翻訳:菊地浩司/シネスコ・サイズ(マスク)/ドルビーデジタル・dts・SDDS

カトリックのウルスラ会神学校で子供たちに教えているマヤ(ウィノナ・ライダー)は、非常に霊感が強いことから、ラロー神父(ジョン・ハート)の助手として、悪魔払いの儀式の手伝いをする。しかし、儀式は失敗し、神父は俳人同様になり、男もまもなく死んでしまう。不吉なものを感じたマヤは男の日記を調べる内、ケルソンという男がまもなく悪魔に乗り移られるという記述を発見する。

72点

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 怖い。久々に怖かった。よくある話だが、名優たちが出演していることもあって、リアルに描かれている。そして絵の美しさ。さすがは撮影監督出身のヤヌス・カミンスキー監督。インタビューにもあるように、たしかに「ローズマリーの赤ちゃん(Rosemary's Baby・1968・米)」のようなスリラーに仕上がっている。もちろん「エクソシスト(The Exorcist・1973・米)」も十分意識はしているにちがいない。

 ただし、リアルに重点をおいて作っているので、派手さはない。今だったらもっとCGをガンガン使い、SFXメイクも駆使して、おどろおどろしい世界を描くこともできたはずだ。それを最小限に押さえて、地味な、小品にした。それがじわーと恐ろしい怖さを出すことにつながっているのだろう。

 1つ1つの画面が美しいのは、監督のヤヌス・カミンスキーが「シンドラーのリスト(Schindler's List ・1993・米)」や「ロスト・ワールド(The Lost World: Jurassic Park・1997・米)」や「プライベート・ライアン(Saving Private Ryan ・1998・米)」や、「A.I.(A.I. Artificial Intelligence・2001・米)」の撮影監督だから。まさに名手と呼ぶに値する。




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 公開2週目の初回、40分前に付いたら誰も並んでいない。25分前になって開場するころようやく男3人女2人の5人。もちろん中高年以上。

 その後20代のカップルが1組と若い人もぽつりぽつり。最終的には男女半々の20人くらいにしかならなかった。この不人気はどうしたことだろう。たしかに派手ではないものの、有名俳優も出ているし、怖いし、決して悪くないと思うのだが。

 それにしても、有楽町の劇場は何の予告もなくたった1週で上映打ち切り。情報誌の「ぴあ」にも書いてなかった。朝一から行ったボクはまるっきりの無駄足で、いい面の皮。ひどいなあ。あやうく前売り券がパーになるところだった。所詮、映画は興行だからなあ。これで、よく前売りシステムやリザーブシートのシステムが成立するものだ。

 ボクは仙台にいたとき、1週で打ち切りになって、ほかの劇場でもやっておらず、見られなかった経験がある。そのとき、払い戻しさえしてもらえなかった。コンサートとかなら主催者側の都合で中止になれば払い戻しされるのに。映画って一体……。


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