2001年6月16日(土)「ギフト」

THE GIFT・2000・米・1時52分

日本語字幕翻訳:松浦美奈/ビスタ・サイズ/ドルビー


アメリカ、ジョージア州の小さな町でカード占いをやって生計を立てているアニー(ケイト・ブランシェット)は、夫と死別して育ち盛りの3人の男の子を育てている。それがある日、息子の小学校の担任の婚約者ジェシカ(ケティ・ホームズ)が失踪し、その痕跡すら発見できない警察は、アニーの霊能力にすがろうとする。

71点

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 監督のサム・ライミは、これまでに「死霊のはらわた(The Evil Dead・1982・米)」「XYZマーダーズ(Crimewave・1985・米)」「ダークマン(Darkman・1990・米)」「キャプテン・スーパーマーケット(Army of Darkness・1993・米)」などを撮ってきた人。突拍子もない設定、観客の予想を超える設定や展開。破綻ギリギリ手前でとどまる危うさがサム・ライミだと思っていた。

 それが、作風が変わり始めるのが、「クイック&デッド(The Quick and The Dead)」から。一流の役者を使い、ドラマに重点を移して撮るようになってきた。よく言えばそうなるが、従来までのファンから言わせれば、それは観客の予想を超えもしなければ、収まるところへきちんと収まる型どおりのものを撮るようになってきたということ。

 B級のガキ大将が、すっかり優等生のA級監督になってしまった。そんな印象。

 典型がその後に撮った「シンプル・プラン(A Simple Plan・米・1998)」アメリカでは評価が高いようだが、ボクはあまり好きじゃない。本作もその系統だ。

 やたら話すシーンが多く、それがちっとも物語を進めていかない。文芸作品に多いタイプ。実質は堂々巡りで、ドラマを作るために存在するドラマといった感じ。うーん。それならそれで、ドラマの落とし前はきっちりつけてほしいなあ。殺人鬼に疑われた人物の名誉回復はどうなるの? やりっ放しかい。当て馬かい。思わせぶりな弁護士は?……

 随所にサム・ライミらしいショッカーが仕込まれてはいるものの(かなり怖いけど)、1時間52分がかなり長く感じられてしまう。無駄なシーンをカットして1時間30分くらいの話にまとめたら、ずっとすっきりした話にまとまったのではないだろうか。ああ、偉そうに書いてすみません……。

 脚本が、これまでにも何作か脚本を手掛け監督もやったことがある俳優のビリー・ボブ・ソーントン。監督のサム・ライミと「シンプル・プラン」で意気投合したのかもしれない。





【ただいま執筆中。少々お待ちください】




 公開初日の2回目、次回上映30分前についたら30人ほどがロビーで待っている。トイレへ行ったらその間に列が作られて、最後尾に並ぶ羽目になってしまった。まあ、しょうがないか。

 20分前に50人ほどになり、最終的に763席の7割は埋まったのだから、すごい。怖い予告編のおかげかも。さすがにホラーものということで、若い人がほとんど。どの映画でも必ずいるオヤジは、今回2割ほど。男女比はほぼ半々というところ。

 指定席は11席×4列で、4人が座った。これにぴあシネマ・リザーブ・シートが11席×1列で、こちらは0人。まっ、当然か。


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