2001年6月23日(土)「沈黙のテロリスト」

TICKER・2001・米・1時32分

日本語字幕翻訳:東野 聡/ビスタ・サイズ/ドルビーデジタル


サンフランシスコ警察、麻薬課のレイ・ネトルズ(トム・サイズモア)は麻薬を追ううち不審な一団を発見し、メンバーの1人の女(ジェイミ・プレスリー)を逮捕するが、相棒を殺されてしまう。女が身につけていたブレスレットが、特殊な爆薬に使うパーツだったことから、爆発物処理班に協力を要請する。しかし、刑事の相棒が死んでいることから殺人課が捜査を仕切ることになり、レイは捜査からはずされる。

68点

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 うーん、なんでこれが「沈黙」シリーズなの? スティーブン・セガールは出ているけど、主役は「プライベート・ライアン」の軍曹、トム・サイズモアでしょ? 相手役は「スピード」の爆弾魔、デニス・ホッパーだし。スティーブン・セガールってゲストみたいなもんじゃないの。

 話の設定としてはおもしろいのに、なかなか盛り上がっていかないのは、ストーリーへ展開やアクションに力点を置きすぎために、実は重要な小さなエピソードがおろそかになったためだろう。結果、大味になってしまった。

 主人公の相棒を失った悲しみも怒りもほとんど伝わってこないし、デニス・ホッパー演じるテロリストのしたたかさ、狡猾さもなかなか伝わってこない。意外などんでん返しは、直前になると見えてくるし……。

 それなのにスティーブン・セガールが立ち上がるのが遅い。おそらく一番の見せ場であるだろう、合気道を使った立ち回りはほんのちょっとしか用意されていない。だいたい、サイズモアが協力を要請に行っても「捜査が先だ。爆弾が見つかってから来い」なんてことをいって、被害を拡大させてしまう。

 まず脚本がひどいのだろうと調べてみると、本作が初めての映画用脚本で、それまではTVの「冒険野郎マクガイバー」なんかを書いていたポール・マーゴリスという人。ふーむ。なるほどという気もする。

 どうにか後半、盛り上がらせるのは監督アルバート・ビュンの腕だろう。彼は「ネメシス(Nemesis・1993・米)」を撮った人で、B級アクションならお任せ。「ネメ……」の終わり方が、どう考えても続編に続きそうだったので、待っていたのに未だに公開されていない。




【ただいま執筆中。少々お待ちください】




 公開初日の2回め、前回終了20分前に行ったらロビーには20人くらいの人。まもなく列が作らされた。

 観客層としては、1人だけ小学生の男の子がいたが、意外にも50代と思しき人がほとんど。男女比は8:2で男性というところ。

 指定席は10席×6列もあり、結局は1組のカップルと1人が座っただけ。ぴあリザーブ・シートのその最後列の後ろ、スクリーンに向かって左2席のみ。誰も座らなかったが。なにしろ648席の3.5割ほどしか人が入らなかったので、どの席でも座り放題だったのだ。意味あるのかなあ。


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