2001年10月21日(日)「ワイルド・スピード」

THE FAST AND THE FURIOUS・2001・米・1時47分

日本語字幕翻訳:戸田奈津子/シネスコ・サイズ(マスク)/ドルビーデジタル・dts・SDDS

〈米PG-13指定〉
DVDプレーヤーなどの家電製品を輸送するトラックが正体不明の車の集団に襲われる事件が頻発した。そのころ、ゼロ・ヨンのストリート・レースに全財産を賭ける若者たちがいた。彼らは夜になると改造した車で現れ、警察が駆けつける前にレースを終えて姿をくらましていた。そこへひとりの白人の新顔が現れる。

72点

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 タイトルと予告編からから、てっきり暴走する若者たちの青春を描いた話だろうと思っていたが、これが全く違っていて、トラックを襲う謎の集団を追いつめる推理仕立てがちょっと入ったアクションものだった。

 冒頭、襲撃事件が描かれた後、一転してストリート・レースの模様が丹念に、かつカッコ良く描かれていく。そういう映画かと思わせておいて、忘れたころ冒頭の事件へとストーリーが絡んでいく。これはなかなかうまい。

 上映前のアナウンスによれば、制作者の意図によって音響が通常よりも大きめに設定されているという。そして、エンド・ロール終了後にも本編映像があるので席を立たないでくださいと。おお、なかなか親切な案内ではないか。でも、きっと言うことを聞かず、すぐに席を立ってしまうヤツがいるんだろうな。

 見所は意外とたくさんあった。大きなところでは、スタイリッシュな映像とカッコいい曲はもちろんとして、俳優がスゴイ。出てる車がほとんど日本車でスゴイ。レースシーンが大迫力でスゴイ。

 主人公が一目惚れする相手がストリート・レーサーたちのボスの妹で、演じるのは「パラサイト(The Faculty・1998・米)」でも目立っていたパナマ美人のジョーダナ・ブリュースター。一方、その兄のワイルドな彼女を演じるのが「ガールファイト(Girlfght・2000・米)」のツッパリ少女、ミシェル・ロドリゲス。どちらもなかなかいい味を出してました。

 監督はシルベスター・スタローンのパニック映画「デイライト(The Daylight・1996・米)」や小品ながら面白かった「ザ・スカル(The Skulls・2000・米)」のロブ・コーエン。「ザ・スカル」同様の手堅い演出とまとめかたで、映画として魅せてくれる。

 ちなみに登場する車は、マツダRX-7、ホンダS2000、日産マキシマ、ホンダ・インテグラ、ホンダ・シビック、トヨタ・スープラ、日産スカイライン、三菱エクリプス、日産240SX、オヤジの代からのモンスター・カーとしてダッジ・チャージャー69年型などなど。NOS(ニトロ噴射装置)を装備して、ストリートでの最高時速が270km/時だそうな。

 公開2日目の初回、45分前に着いたら5人だけ。20代と思しきは1人だけで、あとは中年層と言うよりは老人層というのに近い人々。これって思いっきり若者向けの映画じゃないの。60歳以上は料金が1,000円になるから?

 30分前に開場したときで15人程度。しかも若者が少ない。上映前、場内にはラップのサウンドトラックが流れていたが、これがまたまた気分を悪くさせる。ファックとかビッチとかキタナイ言葉満載だ。なんでラップってこうなの?

 初回は全席自由だったが、通常は10席×6列が白いカバーの掛かった指定席で、その後列に2席、青いカバーのぴあ席がある。まあ、これだけ空いているんだからそれらの意味はないと思うけど。そういえば最近、あまりいっぱいになった劇場というのを見てないなあ。

 最終的に、648席の2.5割ほどが埋まった。女性は全部で10人弱。男の映画って事か。しかも平均年齢かなり高し。「ザ・スカル」がOKの人は本作もOKだと思うんだけど。


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