2002年4月28日(日)「E.T.〈20周年アニバーサリー特別版〉」

E.T. THE EXTRAL-TERESTRIAL・2001・米・2時間00分

日本語字幕:写植、下・戸田奈津子/ビスタ・サイズ/ドルビーデジタル・dts・SDDS
(米PG指定)

http://et20.lycos.co.jp/


ある日の夜、10歳のエリオット(ヘンリー・トーマス)は庭の物置で地球外生物を発見する。彼はその生物を助けるため部屋に入れて面倒を見るが、やがて彼が故郷に帰りたがっていることを知って、協力することにする。しかし、UFOを追跡していたNASAの追っ手が迫っていた。

76点

1つ前へ一覧へ次へ
 20年後の今見ると、さすがに過激な最近作に見劣りがしないでもない。何度も見ているから先が読めてしまうのだ。それでも、ラストに感動するのは、これが名作の証拠だろうし、古くささをあまり感じさせないのもすごいところ。かろうじて登場する車に時代を感じさせるものがあるだけで、それ以外は2002年の話でもなんの違和感もない。

 さすがに20年もたつといろいろ様変わりしている。1982年当時のキャストで世界的に活躍しているのは、末娘を演じたドリュー・バリモア、科学者のピーター・コヨーテくらいで後は全滅に近い。主役のヘンリー・トーマスはあんなに絶賛されてどうしちゃったんだろう。かろうじてお母さん役のが傑作ホラー「さまよう魂たち〈The Frighteners・1996・米〉」に出ているくらい。あまり大ヒット作に若い内に出るといいことないってことなのか。

 10年前にも10周年記念で劇場公開され、そのときも劇場でしか見られないと謳っていた。その後LDで発売された。今回も後で5分長いデジタル・リミックス版がDVDで発売されるのだろう。

 ただ、ハッキリ言ってほとんどの映画は上映するスクリーンが大きいほど感動も大きい。このチャンスにできるだけ大きな劇場で見た方がいい。日本語吹き替え版を毎日初回に上映しているので、お子さんに見せるとか、たまには吹き替えで見てみたいという人は時間帯を間違えないように。

 全体として5分ほど長くなっているのは、E.T.がコーラのしぶきを浴びたり、お風呂に入ったりするシーン。しかも52カットに渡ってデジタル処理が施され、リアルにされているという。音楽も全面的にデジタル・リミックスし直したそうだ。つまり、これはデジタル劇場で見なければ損なのだ。ボクが見たのは銀座の劇場で、ドルビー・デジタルとdtsに対応しているが、どれで上映されたかはわからない。

 それよりショックだったのは、上映途中、おそらくは映写機が切り替わるちょうど映画の真ん中あたりで上映が中断してしまったこと。最初、絵がなくなって真っ暗になり、ついで音もとまり、ついには場内が明るくなってしまったのだ。どうも切り替えがうまくいかなかったらしい。こんなことはこの20年で2〜3回しかない。最近で言えば「ハドソン・ホーク(Hudson Fawk・1990・米)」の途中外国語吹き替えに変わっちゃった事件以来だろうか。とにかくしらける。せっかく盛り上がってきた感情が、一気にされる。それまでの1時間がほとんど無に帰すのだ。それほど中断は良くない。まして場内が明るくなると冷水を浴びせかけられたくらい醒める。お金を返して欲しいくらいだった。

 公開2日目の字幕版、初回、ちょっと遅れて35分前くらいに着いたらロビーには列ができていて40〜50人ほどの混み具合。15分前に入場した時には100人を超えていた。

 下は幼稚園児から(字幕が読めるのか)、上は白髪の老人までいたが、ほとんどは10代後半から20代前半の若い人たちで、男女比は4対6で女性が多かった。初めて見る人が多いのだろう。

 最終的に648席の7割ほどが埋まった。10席×6列の指定席も8席を残して埋まり、10席のぴあ席も久々に全部埋まった。空いてる席があるのに……。


1つ前へ一覧へ次へ