日本語字幕:手書き下、根本理恵/ビスタ・サイズ/ドルビーデジタル
中国14世紀、元朝末期、東北部は蒙古族、漢族、高麗族が入り交じってその地の覇権を競っていた。高麗族の少年ジン(シン・ヒョンジュン)は、蒙古族の少女ソルリ(キム・ヒソン)と出会い、固い絆で結ばれる。しかしソルリの父は蒙古族の勢力者と結婚させるため、彼女を無理矢理連れ出してしまう。
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まるで疾走するような映像の連続。しかし、最初から飛ばしすぎの感があって、前半はあまり乗れないかも。後半は、盛り上がってくるのでどうにか付いていけるが。 監督はこれが劇場長編初作品となるキム・ヨンジュンという人。1968年生まれというから、まだ弱冠35歳。そのため力が入りすぎたのか、観客がちゃんと乗らないうちに発車してしまった。しかしもともと実力のある人なので、後半にはちゃんと感動させて一大決戦へと導いていってくれる。 アクション・シーンはあたかも中国・香港・韓国のいいところを結集して組み立てあげた感じだが、ちょっと類型にはまっているかもしれない。途中から香港映画を見ているような感覚になる。それもひと昔くらい前の。シンメトリーの構図が多く、京劇のような決めポーズ(見得を切る)のも余計にそう感じさせているのだろう。これがカッコイイか古臭いかは、微妙なところなんだけど。 原作は驚いたことに、韓国で人気の漫画だとか。しかも作家は女性で、キム・ヘリンという人。これだけアクション満載の男っぽい話を3年間も連載したとは驚きだ。確かに女性らしく恋愛の要素を色濃く反映はしているのだけれど。でも男が作ってもこういったラブ・ストーリーは欠かせないだろう。 キャストは最近の韓国映画でよく見かけた人が多い。たとえば敵の将軍は「友へ チング(2001・韓)」の優等生サンテクを演じたソ・テファだし、腹心の部下アシンを演じたのは「火山高(Volcano Hight・2001・韓)」の不良グループのボス、キム・スロだし。 ただ。ストーリー展開には少々強引なところもあって、オマエが何も話さないから問題が大きくなっちゃうんだろ、と突っ込みを入れたいところがままあった。 曲はどれも悲しくてきれい。特にラストの曲はじんと来た。 公開2日目の初回、渋谷の劇場は45分前に着いたら、劇場の人すら来ていなかった。15分前に開場という札が立っているだけ。あらら。40分前くらいに劇場の人が来て準備を始めた。これは本当に15分前にならないと開きそうもない。30分前に開場するのが普通なのに。閉館が決まっているから気合いが入らないのか……。 15分前になっても、並んだのはたった6〜7人。それも全員オヤジ。若いヤツもわがままなヤツが多いけれど、オヤジのわがままなヤツにも困ったもの。気付かない振りをして平気で列を乱そうとする。何が悪いんだと言わんばかり。かつてマナーが良い、礼儀正しいと言われた日本人はどこへ行ったのか。恥ずかしい。 やがて小学生やら中学生やらもやってきて、若い女性もチラチラ増え、最終的には全席自由の374席に40〜50人の入り。老若(オヤジと20代)比は半々で、女性と子供は数えるほど。 音響は改良されているが、古い劇場なので非常口や禁煙のランプが消えない。結構、気になるが6月までではしようがないか。 |