日本語字幕:手書き書体タテ、水野衛子・松崎広幸/ビスタ・サイズ(1.66)/ドルビーデジタル・SDDS
「ラストエンペラー」をリメイクするため、アメリカ映画界の巨匠ドン・タイラー(ドナルド・サザーランド)が大部隊を率いて中国の紫禁城に乗り込んできた。中国人カメラマンのヨーヨー(グォ・ヨウ)は、タイラーの助手で中国系アメリカ人のルーシー(ロザムンド・クワン)の依頼でメイキング・フィルムを撮影することになる。ところが映画はタイラーの迷いによって遅々として進まない。やがてタイラーは倒れ、意識不明となってしまう。タイラーと親しくなっていたヨーヨーは、タイラーのために遺言通りの「喜劇葬式」をあげるため奔走することになる。 |
うーん、なぜ2001年の作品が今頃。これがわかっていれば見なかったかも。アメリカでの評価も低く、IMDbで4.7という低さ。何が言いたかった映画なんだろう。コメディにしてはあまり笑えない。何カ所か笑えるところもあるけれど、全体としてこれはコメディなのか。あえて言えば、死体で遊ぶなって感じか。 急速に自由経済化する中国にあって、何にでも広告を入れる西洋的なというか、アメリカ的な広告のやり方が、中国の人から見れば滑稽だったのかもしれない。しかも人が死ぬ前から奔走して、葬式の広告料を集める。ただ、それを中国人のヨーヨーかやるわけで、これは自戒的にやっているのだろうか。 しかも事態を広げるだけ広げて、大風呂敷満開状態にして、あのエンディングはどうなんだろう。もしこれをアメリカでやったら、日本でやったら(お金に絡んで日本人も出てくるが)、タダではすまない。中国人的にはどういう結果を招くか想像できなかったのではないか。こういう資本主義的な広告代理店のようなものなど、具体的にイメージできていない気がした。大事件になることがわかれば、ここまで大胆に省略することなどできなかっただろう。 主人公のグォ・ヨウはいい味を出していると思う。こういう人はいそうだし、いい加減そうに見えて実は信念を持っていて、確固たる自分があるという感じ。 ドナルド・サザーランドが出ているのにはビックリしたが、監督は毎年中国の映画のベスト10に入ると言われるフォン・シャオガンという人。脚本も書いている。あの名作「太陽の少年(1995・中)」では役者として出演しているそうだ。 あとはとりたてて書くこともない。そんな印象。 公開2日目の初回、新宿のこの劇場は例によって初回が1,000円に割り引き。毎回書いているが、これは止めて欲しい。最終回を割引にして欲しい。座ってゆっくり見たい人は、朝一を狙ってくるのだから。割引にしたら混むではないか。 で、45分前についたら下のシャッターが開いていなかった。35分前になってシャッターが開き、エレベーターで上がると入り口が閉まっていて明かりも消えている。若い人を中心に10人くらいが、エレベーター・ホールに散らばっていた。ボクを含む数人が列を作り、お客さんが増えるたびにだんだん列ができていった。でもどうしてみんな並ぶのがヘタなんだろう。 25分前になって明かりがつき入り口が開いたが、また中へ進んで待つことに。20分前になってようやく開場した。この時点で20代後半から30代を中心に25人くらい。女性の方がやや若めだが、男女比はほぼ半々。意外なことにオヤジは少なかった。 最終的に指定席なしの細長い224席に50〜60人の入りはまあまあか。ここはシートが深くて低いので、スクリーンがちょっと高めでも前席の人の頭が気になる。音もそれなりというところ。 |