2003年6月7日(土)「マトリックス・リローデッド」

THE MATRIX RELOADED・2003・米・2時18分

日本語字幕:手書き書体下、林 完治/シネスコ・サイズ(in Panavision)/ドルビーデジタル・dts・SDDS/コダック・フジ

(米R指定)

http://www.thematrix.com/

26万人の人間が自分の力で自由に暮らしている「ザイオン」に26万のマシン「センティネルズ」が襲いかかろうとしていた。人類を救うため、ネプカトネザル号のネオ(キアヌ・リーブス)、モーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)、トリニティ(キャリー=アン・モス)らはメイン・フレームへと向かう。しかし、メイン・フレームに侵入するには「キー・メーカー」がいなければならないという。「キー・メーカー」を見つけ、マトリックスを破壊することはできるのか。戦いのない未来は訪れるのか。

76点

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 難解という事前の話を聞いていたが、ボクには単純な話に思えた……。つまり「マトリックス」はコンヒューターの中に作られたバーチャルな世界で、そこからはみ出るものがいないか監視するプログラムの「エージェント・スミス」や「エージェント・トンプソン」が同時に動いていると。当然「マトリックス」を破壊する(または書き換える)にはソース・コードにアクセスできる権限が必要で、それが「キー・メーカー」だと。そして「マトリックス」を破壊するとしたら伝説のハッカー、トーマス・アンダーソンことネオしかいないではないか。救世主とかてっきり宗教的な話になって、キリスト教という基盤のない日本人には難しいのかと思ったが……違うのかなあ。ボクの勝手な思いこみ?

 初の本格的長編CG映画と銘打ったディズニーの「トロン(Tron・1982・米)」という映画があった。あれはUNIX上で動くファイル保護プログラム「TRON」の話だった。人間がコンビューターの中に取り込まれて、電子戦士トロンと一緒に邪悪な制御システム、MCPサークと戦うというもの。あれに、かなり近いんじゃないだろうか。CGや表現方法はよりエレガントに、かつ過激になってはいるけれど。

 いまさらながら、日本アニメの影響はたぶん随所に見ることができると思う。冒頭、トリニティがイングラム(マイクロ・ウージー?)を撃ちながらビルから落ちていく構図は、押井守監督の「攻殻機動隊(1995)」ではないだろうか。

 さらに、覚醒した人類最後の砦であるザイオンの幹部にはミフネなんていう人までいるしなあ。日本刀も出てくるし、キー・メーカーは日本人っぽいし……日本を意識した作りなのではないかという気がした。

 ブレット・タイム撮影に代表される可変スピード撮影は、ますますさえ渡り……しかし見慣れてしまってインパクトはなくなった。スゴイのはやはり高速道路での死闘シーンだろう。走る車の間を縫うように2人乗りのバイクが疾走する。カメラはバイクに併走するように進むが、どう考えてもクルマを突き抜けているので、たぶんバイク以外の他のクルマはCGなのではないだろうか。

 試写会と、先々行オールナイト、先行オールナイトと行った後の、公開初日の初回、新宿の大劇場は朝8時からの回は、80分前ですでに30人ほどの行列。下は小学生から、上は50代くらいのオヤジまでいたが、ほとんどは20代の若い人たち。女性は少なく、1割程度。

 60分前になって、これが50〜60人ほどに。50分前に開場(嬉しい!!)。この時点で100〜120人という感じ。

 初回のみ全席自由。10席×7列×左右2と10席×左右2のびあ席も自由。まずはここから埋まっていった。最終的には女性とオヤジが少し増えて、それぞれ2〜3割に。座席は1,189席の5.5割ほどが埋まった。早朝と言うことを考えると、多い方だろう。素晴らしい。

 しかし、ガッカリさせてくれたのは、大型のプログラム。難解というのを聞いていたので買ってしまったが、かなり大きなバッグにも入らない。言えに持って変えるまでにかなり傷んだ。まったく、何のためにこんなに大きいんだ。  もっと腹が立ったのは、デザインのひどさ。まったく読ませることを前提にデザインされていない。これだけ大きなスペースを、ほとんど余白として使っていて、文字は通常のプログラムより小さいくらい。余白の美とか言うなよ。読みにくくてしようがない。そのうえところどころ銀が敷かれているから光って読みにくいのだ。最悪は音楽解説のページで、こんなデザイン絶対に読みたくない。文字が渦を巻いているのだ、渦を。読むことを拒否しているとしか思えない。こんなデザインにOKを出した責任者がいけない。まったく!!

 初日プレゼントがあって、レンティキュラー・レンズで絵が変わるポスト・カードをもらった。これは後で値が付くかも。嬉しい。


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