2003年11月8日(土)「マトリックス レボルーションズ」

THE MATRIX REVOLUTIONS・2003・米・2時間9分

日本語字幕:手書き書体下、林 完治/シネスコ・サイズ(レンズ、in Panavision)/ドルビーデジタル・dts・SDDS

(米R指定)

http://whatisthematrix.warnerbros.com/
(基本情報が少ないが……)
マシン軍が人類最期の地ザイオンまであとわずかのところに迫っていた。ネオ(キアヌー・リーブス)とトリニティ(キャリー=アン・モス)は、ザイオンを守りに戻るモーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)たちと分かれて、まだ誰も到達したことのないマシン軍の総本山マシン・シティを目指すことに。そして、ついにマシン軍がザイオンに侵入、大決戦が始まる。一方ネオも増殖を続けるエージェント・スミス(ヒューゴ・ウィービング)と最後の戦いを始めようとしていた。

76点

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 ストーリー的にはほぼ予想通りの展開となるが、マシン軍と人類の戦いは想像を絶する大決戦。たぶん数万という単位のセンチネルズが雲霞のように襲いかかってくる。それを迎え撃つ人類は、「エイリアン2」のリプリーのようにパワード・スーツであるところのAPUに乗り組んで決死の戦いに挑む。この映像がすごい。

 ただし、「1」の時のような未体験の映像はない。「2」はやっぱりつなぎになってしまったが、とにかく「3」では決着をつけてみせる。風呂敷を広げすぎたためか、すべての謎には答えを出していないが、なんでも数学のように答えを用意すればいいというものでもないので、まあ、それはいいとしても良いのではないだろうか。大きな謎というより、懸案のようなものにはすべて決着がつけられている。それで良しとしよう。

 とにかく今回の話は決戦なので、戦闘シーンがすごい。これに尽きる。群れで襲ってくるセンチネルズは、河口近くで固まりながら泳ぐゴンズイのようだ。じっと見ていると目が回ってきて気分が悪くなりそうなほど。これは一見の価値がある。それもスクリーンは大きければ大きいほどいい。

 でも結局は、この一大決戦は、1対1の男の対決に収斂していく。つまり、数万単位の壮絶な戦いが続いている中、その趨勢に関係なく、誰が死のうが、何人が犠牲になろうが、たった1対1の対決が雌雄を決することになるのだ。だったら初めからこの戦いだけにして、ムダな血を流さなければいいのにという批判は置いておこう。結果的に1対1の戦いで決着が付くが、成り行き上こうなったのであって、意図されたものではないと……。

 とにかく「バウンド」の監督だけに、スクリーンに引きつけられて、感情は動かされる。見終わった後、洪水のような映像に圧倒されるが、心にはほとんど何も残らなかった。

 公開4日目、最初の土曜日、2回目(といっても10時50分から)、60分前に着いたらロビーには10人くらいの人。45分前になって列を作らされて、この時点で3Fの入口付近は30人くらいの人。ほとんど大学生くらいで、女性の方がやや多いか。4.5対5.5くらいの感じ。

 15分前に入れ換え。指定席10席×6列×左右、ぴあ席10席×1列×左右を含む1,288席は、その後オヤジとオバサンが2〜3割ほどになって、最終的には7割ほど埋まった。指定に3人、ぴあは0。これって普通の映画なら上々だと思うが、超話題作としてはどうよ?


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